今や日本でも有名な、南仏の野菜料理「ラタトゥイユ」。
夏野菜のトマト煮です。
レストランだと、肉や魚料理の付け合わせとして、よく登場します。
これまで色々な人のラタトゥイユをよばれてきました。
玉ねぎ入りはもちろん、生姜やスターアニスで煮込まれたもの、隠し味にピモンデスプレットやバルサミコ、オーブンで調理したものなど、様々です。
どのレシピにも個性とストーリーがあり、毎回とても美味しくいただきました。
日本で煮物といえば「お袋の味」ですが、ラタトゥイユも同じ。
フランス人が幼少期の舌の記憶を辿って、親や祖父母のレシピを追い求める料理です。
使う野菜や香辛料はもちろん、野菜のカットから、火の入れ方まで、シンプルな料理なだけに、家庭ごとにこだわりがあります。
そういう料理に必ず登場するのが、「本当の〇〇ってのはね〜 」というフレーズ。
そこで今回、南仏の友人ミリアムが「本物のラタトゥイユ」とやらを教えてくれたので紹介します。
昔の日本ではズッキーニもパプリカも、百貨店の野菜コーナーで見かける珍野菜でしたが、今ではスーパーで手に入るポピュラーな夏野菜。
ぜひとも何度も作って、自分のレシピを探求してみてください。
冷蔵庫で冷やしたラタトゥイユは、日本の夏にもよく合いますよ!
しかし、「偽のラタトゥイユ」があるのだろうか、、、(笑)
ミリアムの「本物のラタトゥイユ」レシピ
材料比 (大ざっぱでOK) パプリカ (赤と緑) 1: ズッキーニ 1: ナス 1: トマト 3 ニンニクみじん 好きなだけ バジル (乾燥/生) 好きなだけ オレガノ(乾燥) 好きなだけ 砂糖 少々 塩胡椒 適宜 オリーブオイル なみなみと
作り方
①パプリカ、ズッキーニ、ナス、トマトを好きなサイズに切る。皮の処理はお好みに。
②トマト以外の野菜を、それぞれオリーブ油で焼き色がつくまで炒め、旨味を引き出しておく。
野菜の表面が透明になり、焼き色が入ればOK。
③煮込む鍋で、みじん切りニンニクをオリーブ油で軽く温め、トマトも投入して軽く炒める。
④先ほど炒めた野菜も鍋に戻し入れ、乾燥バジルとオレガノ、塩、砂糖を数つまみ加え、ときどき混ぜながら蓋をずらして煮込む。
⑤野菜から出た煮汁がトロトロになればOK。生バジルならここで投入して、クタッとさせる。塩胡椒で味を整えて完成。
生バジルは食べる時に散らしてもいい。
ラタトゥイユのレシピでは、彼女のものが私は一番好きです。
材料がシンプルな分、野菜を別々に炒めて旨味を引き出すひと手間と、オリーブオイルを思い切った量を使うのが、美味しさのポイントだと思います。砂糖もいい仕事しますよ。
ミリアムは邪道だと怒りそうですが、バルサミコを少し加えて煮ても美味しいです。
ラタトゥイユが余ったら… おまけレシピ
①バターを塗ったグラタン皿に、温かい白ごはんを敷き、バターをちょい乗せ、温めたジューシーなラタトゥイユをかけ、その上にトロけるチーズ (リコッタでもいい) をドッサリと乗せ、オーブントースターに入れる。
②チーズがトロッとなればOK。きざみパセリやバジル、タバスコをかけてどうぞ。