クレームキャラメル

思い出のプリンと【クレームキャラメル】

子供時代の好物といえば「カスタードプリン」。

熱があって食欲がないときに、梅干しのお粥さんは不味いと感じたけど、プリンの喉越しは快適でした。タマゴとミルクの甘い風味には、熱だって抗えないのです。

普段おねだりは通用しない家でしたが、病気の時はココぞとばかり、プリンなら食べれるをアピールします。熱があるのはしんどいけど、大好きなプリンを遠慮なく食べれる、なかなか悪くない期間です。

 

ある日、母の知人がケーキ箱を片手に、家に遊びにやって来ました。

ワクワクしながらお土産の箱を開けると、中には、透明ガラスカップに入った大きなプリンが、宝石みたいにキラキラ輝いて並んでいました。

スーパーのプラスチック容器の手乗りプリンしか知らなかった子供には、それはそれはカルチャーショック。その後何年もそのモロゾフのカップで、牛乳を飲んだのは言うまでもありません。

 

卵と牛乳と砂糖だけで作れるプリンは、名前こそ違えど、世界共通のレシピです。

フランスでは「クレームキャラメル」といいますが、レストランやケーキ屋で目にすることは、あまりありません。クレームブリュレとの戦いに敗れたのでしょうかね。。。

それでも一度だけ、ホテルの料理人だった知人の食事会で、デザートとして出会ったことがあります。

彼が作るクレームキャラメルは、巨大なテリーヌ型で作られていました。大皿にひっくり返して盛り付け、テーブルで皆に切り分けるクラシックスタイルです。この、型からひっくり返して盛り付けられたプリンは「クレームロンヴェルセ」と呼ばれたりもします。

ほんと「プリンの延べ棒」が皿に乗っている姿は、圧巻でしたよ!

 

「クレームキャラメル」のレシピ

クレームキャラメル

プリン談になると論点になるのが、食感について。トロトロか固めか、焼きか蒸しか、黄身やキャラメルの濃度… 日本人のプリンへのこだわりは、ほんとうに特筆級。フランスでは、全体的に上手くまとまっていればOK、スが入っていても結構ヘッチャラ。フラワーアレンジメントと茶花ぐらい、評価する視点の違いを感じます。ちなみに私は「かため派」です。トロトロなら、クレームブリュレに勝るものはないと思います。

 材料 (ラムカン約6個分)

牛乳 : 500ml
全卵 : 5個
砂糖 : 100g
バニラ

A
砂糖 : 100g
水 : 大さじ1

 作り方

①Aでキャラメル液を作る。分量の砂糖と水を、焦げないミニ鍋に入れ中弱火にかける。鍋はゆらし回す程度で、砂糖をかき混ぜないこと。液が色付きプクプクして煙が立ち始めたら火から下ろす。液を容器の底に入れる。

②牛乳と砂糖を鍋に入れて火にかける。バニラプードルやビーンズを入れる。砂糖が溶けたらすぐに火から外す。

③ボールに卵を割り入れてよくとく。そこへ牛乳を少しずつ注ぎ入れる。

④茶漉しで濾しながら卵液を容器に注ぐ。

⑤160℃に温めたオーブンで40分ほど湯煎焼きにする。プリン容器の7分目くらいの高さまで湯に浸かるように。容器を振ってみて表面が波打たなければ焼き上がり。粗熱をとって冷蔵庫で一晩じっくり冷やす。

クレームキャラメル
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