今日のフラ語は前置詞【ÀとDE】についてです。
みなさん、こんにちは。
とにかくよく使う、基本の前置詞「À」と「DE」。
フランス語に慣れてくると何となくの記憶と経験で使うものの、どちらを使えばいいのかな… とつい迷ってしまう、簡単なようで手強い前置詞でもあります。
今回はこの2つの前置詞にどのような働きがあるのか、ちょっとじっくり見てみようと思います。けっこうなボリュームなので、休み休みごらんください♪
Table des matière
【À・DE】+ 名詞
① 『場所』について使う。
まずは「名詞」とともに前置詞をつかう場合から。
「場所」について使うとき、
【À】は所在地・目的地をさすために、
【DE】は出所・起源を表すために使います。
à + le = au / à + les = aux
de + le = du / de + les = des
【À】所在・目的地
Je suis à l’école.
学校にいるよ。
On est allés au restaurant.
(à+le) レストランに行ったんだ。
Il est parti à Paris.
彼パリに出発したよ。
Elle part aux Etats-Unis.
(à+les) 彼女アメリカへ出発するんだ。
en France/ en Irak…
【DE】出所・起源
Elle vient de Paris.
彼女はパリ出身だよ。
Il arrive du Japon.
(de+le) 彼は日本から到着する。
Il revient des Etats-Unis.
(de+les) 彼はアメリカから戻ってくる。
ex) Il vient de France.
② 『所有』の意味で使う。
「所有」の意味で使う前置詞は「de」のほかに、「à」もよく使われます。
【À】所有
「à」でも所有を表せます。
ÉTRE + À + 人名/人称代名詞の強勢形
名詞 + À + 人称代名詞の強勢形
moi/ toi/ lui/ elle/ nous/ vous/ eux/ elles
Cette maison est à mon père.
この家は父親のだ。
C’est un ami à moi.
私の友達だよ。
✔︎ C’est un de mes amis.と同意。
✖︎ un ami de moi とは言わない。
(C’est) À qui le tour? – À moi.
だれの番?ぼくだよ。
Ce = le tour ととる。
【DE】所有
La voiture de mon père est en panne.
父親の車は故障している。
✖︎ la voiture à mon père とは言わない。
C’est un ami de Julien.
ジュリアンの友達だよ。
✖︎ un ami à Julien とは言わない。
C’est le tour de qui ? – C’est mon tour.
だれの番?私だよ。
✖︎ le tour de moi とは言わない。
③ 『時間』を表す場合に。
「à」〜に「de〜à〜」〜から〜まで
Le magasin est ouvert de 10h à 18h.
お店は10時から18時まで開いている。
On part à midi.
正午に出発するよ。
Je me lève à 6 heures.
私は6時に起きる。
④ 値段を言う場合に。
これは à も de も同じ意味で使えます。
J’ai acheté un sac à 1 000 euros.
1000ユーロのカバン買ったよ。
Il a un stylo de 50 euros.
彼は50ユーロのボールペンを持っている。
⑤ 「使用目的と中身」の表現に。
この用法もよく使います。à と de で意味が違うのに注目。
【À】で目的
une tasse à café
コーヒーカップ
un verre à vin
ワイングラス
un couteau à pain
パン切り包丁
【DE】で中身
une tasse de café
一杯のカフェ
カップはコーヒーで満たされている状態。
un verre de vin rouge
一杯の赤ワイン
グラスはワインで満たされている状態。
⑥ 食べ物の「風味と素材」の表現に。
【À】で風味
料理の風味や味を表せます。
une tarte aux pommes
(à+les) リンゴタルト
un pain au chocolat
(à+le)パンオショコラ
une glace à la pistache
ピスタチオ味アイス
un yaourt à la vanille
バニラ味ヨーグルト
【DE】で素材
その素材でできた一品を表せます。
une salade de fruits
フルーツサラダ
une confiture de fraises
イチゴジャム
un pain de seigle
ライ麦パン
動詞 +【À・DE】
つぎに「動詞」とともに前置詞をつかう場合です。
前置詞【À・DE】とともに覚える必要のある動詞はたくさんあります。今回は基本の動詞でよく使い、こんがらがり易い例をいくつかあげておきます。
Je parle à ma mère.
母親に話す。
parler à ~に話す
Je parle de ma mère.
母親について話している。
parler de ~について話す
À quoi tu penses?
何について考えてんの?
penser à ~のことを考える
Qu’est-ce que tu penses de cette robe ?
このワンピースどう思う?
pense de ~について意見を持つ。
Elle rêve au prince charmant toute la journée.
彼女は一日中、白馬の王子さまを想っている。
rêver à ~を夢みる/夢想する
J’ai rêvé de toi.
君の夢をみたよ。
rêver de ~の夢を見る
形容詞 +【À・DE】
最後に「形容詞」とともに前置詞をつかう場合です。
「〜するのは難しい」「〜しやすい」などを表現するときは【à/de】を形容詞につけて使います。とくに次の形容詞と一緒に使うことが多いです。
facile, difficile, simple, compliqué, intéressant, amusant, agréable, important…
ポイントは「人称のある主語」の場合は à 、「非人称の仮主語」の場合は de を使います。
Ce livre est difficile à lire.
この本は読みづらいなあ。
ce livre が主語。
un livre difficile à lire = 読むのが難しい本
Il est difficile de lire ce livre.
この本を読むのは難しいよ。
IL 非人称主語の内容は de 以下「この本を読むこと」
Ta recette de la cuisine est très facile à faire.
君のレシピはとても作り易いね。
ta recette de la cuisine が主語。
une recette facile à faire = 作り易いレシピ
Il est intéressant d’apprendre une langue étrangère.
外国語を学ぶのは楽しいね。
非人称主語の内容は de 以下「外国語を学ぶこと」
おわりに
前置詞【À・DE】についての基本の使い方と、頭の片隅に入れておきたい特徴的な働きを見てみました。
どれも大切ですが、「所有」の意味でつかう項目と、一番最後の「形容詞とともに使う À と DE の使い分け」の項目は、よく使う上にゴッチャになり易いテーマなので、しっかり理解しておくことをおすすめします。
前置詞を要求する「動詞」については、決められた組み合わせを暗記していくしかないので、少しずつ覚えていけばよいと思います。
それではまた次回♪