フランスは海外にも県があります。
有名所だと、カリブ海の島マルチニークとグアドループ、南米の仏領ギアナ、インド洋の島レユニオンなど。
そこには、ヨーロッパ本土とは違った南国フレンチ特有な文化色があり、そこ出身の人や文化をクレオールといいます。
数年前に初めてマルチニークを訪れたとき、島の時間の流れがフランス本土とはまったく違うことに驚きました。
それは現地の人がつくる時間なのですが、とてもマッタリしているのです。
「急がない贅沢」がそこにはありました。
私には十分ノンビリして見えるパリっ子でさえ、せかせか急いで見えるくらいです。
これほど時間に余裕をもてるのは、輝く太陽とエメラルド色の海のおかげかな、、、と波の音を聞きながら思ったのを覚えています。
カリブのクリスマスシーズン。
南国ビーチには緑のサンタが似合う…
現地の人々も、明るく人懐っこい人が多い印象でした。
滞在した海の家のレストランオーナーもそう。彼は生粋のマルチニーク人ですが、皆から「タナカ」と呼ばれていました。
本人曰く、日本文化、特にチャンバラが好きで自分で付けたあだ名だそうです。いつも日本語Tシャツを身につけて、お客さんと楽しそうに喋っている面白いオッチャンでした。
そのムッシュータナカのレストランでバナナケーキをよばれたのですが、これが目から鱗な美味しさだったのです。
バナナケーキと言うから、ありがちな普通の焼き菓子を想像してたのですが、出てきたのはウイロウか羊羹みたいなお菓子。
パリに戻ってきても、どうにもまた食べたくなってしまい、色んなレシピを探し試しました。そして今ではすっかり私の定番デザート、タナカ風バナナケーキとなっています。
ムッシュータナカ風バナナケーキ
フランス本土のパティスリーが宮廷風とすれば、マルチニークはホームメイド風。
食材もバナナやココナッツなど南国食材が中心。素朴なお菓子ですが、粉糖をまぶしたりアイスやホイップクリームを添えると、食事会の立派なデザートにもなります。
材料 (グラタン型16x21) バナナ : 5- 6本 (軽く潰す) 卵 :3個 砂糖 : 120g (あればキビ砂糖) 小麦粉 : 90g バター : 70g (溶かす) 生クリーム : 大匙3 (牛乳でも) バニラ (風味付) ラム酒 (風味付)
作り方
①オーブンを175度に温めておく。
②粗く潰したバナナ・卵・砂糖・生クリームをブレンダーでよく混ぜて液状にする。
③そこへふるった小麦粉・溶かしバター・バニラ・ラム酒を投入。その都度よく混ぜてツヤツヤの生地にする。
④バター (分量外)を塗ったグラタン型に生地を流し込む。オーブンで35分ほど焼く。途中で表面が焦げそうならアルミホイルをかぶせる。串に何もつかなくなったら焼き上がり。
⑤粗熱をとり冷蔵庫で冷やす。粉糖やアイスやホイップクリームを添えてどうぞ。
ハンドブレンダーでかき混ぜすぎると気泡が沢山できるけど気にしない。。。
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普通のバナナケーキのレシピだと、バナナ消費量も意外としれてたりするのですが、これはバナナを大量消費できる、知ってると重宝するレシピです。