フランス語の基礎文法もひととおり学んだ…でも思うように会話できないなあ… 外国語を勉強しているなら、やっぱり話せるようになりたいものです。
私は渡仏したてのころ、日本で勉強してきたはずのフランス語がちっとも使いものにならず、かなりうんざりしました。
街で何か聞いてみても、返事が聞き取れない。返ってくるフランス語は、超高速。
こっちがヘタなフランス語で苦しそうに操っていても、ゆっくりと返答してくれるなんてことは、まずない。
ただでさえビビりな私は、もっとビビってしまい、ガチガチのひきつった笑顔でその場を退散。
おまけにこっちがビビってるのを、相手はわかるんですね…
そんな当時の経験から、会話ができるようになるために必要だと感じたポイントをいくつかあげてみます。
フランス語を口から出すことに慣れよう !
フランス語を口からアウトプットすることに慣れるのがいちばん。
そのとき、発音の仕方はしっかりと意識します。
意識するときは、フランス語を “音” としてとらえると、カタカナ発音思考から脱出しやすいです。
あたまの中で、フランス語がカタカナに変換されることがなくなると、口まわりも楽になります。
正確な発音は、聞き取り能力にも関わってくるのでとても大切。
自分がちゃんと発音できない言葉は、なかなか聞き取りづらいものです。
ある程度正確に発音できるようになれば、知らない単語でも聞き取れるようになってきます。
日常会話で相手にことばが通じないとき、文法の間違いがどうよりも、発音の悪さが原因のことがけっこうあったりします。
ついつい文法ばっかりを優先してしまって、おろそかになりがちな発音。 フランス語ってほんとオシャレな響きしてるし、あんな風に発音できるようになってしゃべりたい!と思って、フランス語を勉強してるひとも多いはず。 今回は会話における発[…]
おすすめ、口のトレーニング
フランス語初級レベルでは、会話集や参考書の例文ひとつひとつを、徹底的に口でくりかえして覚えてしまうのがおすすめ。
これなら机に向かう代わりに、家事中、入浴中、散歩中でも勉強時間として確保できるので、私みたいなズボラな人にはもってこいです。
本の音読やシャドーイングなど、いろいろ良いトレーニング方法はありますが、当時の私にはむいてませんでした。
目で文字を追うことや時間内にリピートするのに必死で、発音を意識したり、頭でいろいろ理解する間がとれないのがストレスだったのです。
ある程度しゃべれるようになったら、これらは色んな側面から語学能力を上達させるよいトレーニングだと思います。
耳をフランス語に慣らそう !
いろんな人のフランス語を聴いてみること。
語学教室や市販教材のフランス語は、かなりゆっくり話されてます。
実際のフランス人の会話はもっと速いし、まずあんな妙にシラけた口調ではしゃべりません。
話す人が変われば、耳に入ってくる感じも変わります。
耳をダンボにしてよく聞けば聞くほど、フランス語がどういう音なのかもわかってきて面白くなりますよ。
おすすめ、耳のトレーニング
フランスの語学学校で受けたトレーニングを紹介。
普通の速さの会話やニュースの録音を、1フレーズ毎に何回もくりかえし聞きます。
そこから文や単語をできるかぎり聞き取り出す、という作業を徹底的にくりかえします。
初級だろうが容赦なしのスピードです。
もちろん知ってる単語でも聞きとれません。
この作業は、聞くことにものすごく集中するのでかなり疲れます。
でも面白いです。
私は問題集嫌いなので、このトレーニングは大好きでした。
今はインターネット上で生き生きとしたフランス語をいっぱい聞くことができます。
どんどん聞いてみてください。
本物の速さに慣れておくと、いきなり早口でしゃべられても焦らなくなりますよ。
完璧主義は捨てる。
はやく会話ができるようになりたいなら、いろんな意味で、カンペキに話そうと思わないことです。
発音うまくないからなあ… (きれいに発音できるまではちょっとはずかしい)
これであってるんかなあ… (できるだけちゃんと間違わずにしゃべりたい)
この日本語はフランス語でなんて言うんかな… (あたまに浮んでる日本語をそのままフランス語に訳したい)
という思いはあきらめるのが一番です。
どうせ間違うし、間違ってなんぼ。
頭に浮かんでる長〜い日本語をフランス語にしたいなんて、無茶です。
最初は、超短い単純な文を、知ってる単語でつくればいいんです。
日常会話では、文法にミスがあっても、なんとでもなります。
こう言ってはなんですが、そのうち間違えることを何とも思わなくなります。
本番でまちがった方がダントツ速く覚えられますよ。そして私のようなびびりさん、なにか言おうとしても変なブロックがかかってカチコチになってしまう人に、これ↓。
おすすめ、びびりのためのトレーニング
完璧主義でも、果敢なおしゃべりさんなら問題ないですが、私みたいなびびりとカンペキが紙一重な状態の人は、前進するためにそこはなんとかしなくてはいけません。
私がこの手の心理的ブロックを取り除くためにやったことを紹介します。
とっても簡単です。
そう、簡単すぎて一見しょうもなさそうに思える “あいさつ” を、自信を持って大きな声で言いまくるのです。
実際 “あいさつができる” というのはとっても大事。
当時の私はあいさつでさえモニョモニョしゃべって、かなり相手をイライラさせました。
なつかしい思い出です。
あいさつによって相手の態度がかわることも、まれではないです。
フランスの人はあいさつはもちろん、ちょっとしたことにも Merci ! と言う、と聞いたことがあると思います。
でもまあ、条件反射で言ってるケースもけっこうあって、愛想ない Merci だったりすることも多いですね。
なので恥ずかしがらず、こっちも反射で言えるように鍛えます。
お店に入ったら速攻 Bonjour !
教室を出る時に先生が聞いてようが聞いてまいが Au revoir !
先生の言うことが分からなかったら Excusez moi, Monsieur, je ne comprends pas !
説明してもらって分かったら Merci !
あいさつの言葉がペラッと口から抵抗なく滑りでるようになれば、しめたもの。
しゃべることに構えなくなって、かなりラクになります。
フランスは外国人が多いため、彼らは外国人のヘタなフランス語にはけっこう慣れているので、おそれずアタックすべしです。
最後に。
旅行やフランスに関するイベント、語学教室の授業でも、話せる機会があればどんどんフランス語を使ってみること。
せっかく好きではじめたフランス語。すこしづつ、楽しみながら継続するのがいちばんです。
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