ヤギチーズの中でもとても有名な《クロタン・ド・シャヴィニョル》。
名前の由来はどうもはっきりしません。 « クロタン »という単語自体が、馬や羊のフンのことなので、そこから来たと言う人。または、昔のちっこいランプ壺から来た名前だという人も。
《クロタン・ド・シャヴィニョル》または《シャヴィニョル》と名前がついてるのもが本物。クロタンとだけ書かれてあるものは、どうも本場物ではないようです。
シャヴィニョルってどこ?
シャヴィニョルは、ロワール川沿いにあるワインで有名なサンセール市(←白ワインで有名だけど、赤も軽めでオイシイ)にある村です。
どんなかたち?
手のひらにコロンと乗るサイズで、少し胴体がフクれています。熟成が進むにつれて内部まで徐々に硬くなり、風味も強くなっていきますが、若いうちのモノは風味も穏やかで食べやすいですよ。
熟成度や味は?
↑若いシャヴィニョル
ヤギの生・全脂肪ミルクから作られ、10日ほどの熟成から。
熟成度合いに、「若い少し乾いてる(ミ・セック)」「少々青カビ発生状態(ブルテ)」「青カビが全体にまわってる(ブル)」「乾きすぎカチカチ(ルパッセ)」の状態で大まかに分類されてます。若い方が断然フレッシュで食べやすく、熟成が進むにつれて芳香が強くなります。
いちど、超「行き過ぎのカチカチ」を食べたことがありますが、まず割るのに一苦労。やっとこ割れた極小の破片を口に入れたら、もう強烈な匂いがム〜ンと口の中に広がって鼻から抜けました。耐えられない臭いではないのですが、口の中にまとわりつく濃厚なニオイです。チーズを食べてるというより、「超凝縮された動物性の何か」を食べてる感が強かったです。カチカチが売られてるってことは、やっぱり好きな人がいるんでしょうね。
若いヤギチーズは、酸っぱいわけではないけど、酸味らしきものを軽く感じます。羊や牛のチーズほどケモノ臭は感じません。サラッとした味です。
熱を入れてサラダに乗っけて食べたりもしますが、熱をいれると酸味と匂いが強く出るような気がします。口の中でコロコロしながら白ワインか、赤の軽いワインで味わうとさっぱり美味しいです。