みなさん、こんにちは。
今日はフランス菓子「ミルフィーユ」の話です。
むかし、初めてこのお菓子の名前を聞いたとき、フランスはケーキの名前までシャレてる!と感激したもの。
しっかし、覚えにくい名前だし、食べにくいよなあ… と思った記憶もあります。
はさむクリームも大切ですが、とくにパイ生地の質が命なミルフィーユ。
知人宅で、サクッカリッと香ばしい生地に、バニラ濃厚で口当たり軽いカスタードクリームを挟んだ、最高に美味しいミルフィーユを食べたことがあります。
あまりパイ生地が好きではない私も、思わずお代わり!
お店のような四角形にはカットされておらず、適当に割った (割れた?) パイ生地に、スプーンですくったカスタードをボテッと挟んだものでした。
ちょっと食べにくかったけど、今思えばそのイビツさが、ものすごくオシャレ!
今日は、そんな「ミルフィーユ」のお話です。
Table des matière
千枚の葉「ミルフィーユ」の歴史
ミルフィーユ « Le mille-feuille » は「千枚の葉」という意味。
古い歴史を持ったケーキで、17世紀の料理人フランソワ=ピエール・ラヴァレンヌの1651年の料理書に、ミルフイユの原型レシピがあるとされています。
当時はカスタードクリームでなく、アプリコットやオレンジなどのジュレだったとか。
そしてレシピは改良され続け、1867年にパリのケーキ職人スニョによって、ミルフィーユのブームがつくられます。
ミルフィーユの構造、本当は729枚?
パイ生地はフラ語で「パットフイユテ Pâte feuilletée」。
「紙のような薄っぺらいものが層になる生地」の意です。
ミルフィーユはその層が「1000枚」という表現ですが、実際 (?) は729枚だそう。
なぜならパットフイユテは、バターを挟み込んで伸ばした生地を3つ折にする作業を、6回繰り返すことであの層を作り出します。
3の6乗で729。
この作業を料理人アンドレ・ギヨーは2つ折で行い、2048枚!を作り出すレシピを開拓。何事も挑戦です。
ミルフィーユの構造は、パイ板3枚とクリーム2層が一般的です。
クリームはヴァニラの香りの利いたカスタードクリーム (クレームパティシエ) が基本ですが、イチゴやカフェ風味など、バリエーションも豊富です。
フラ語では「ミルフイユ」♪
ちなみに、日本語では「ミルフィーユ」で流通しているので、ここではミルフィーユで表現を統一しましたが、実際の発音は「ミルフイユ」にちかいです。
「ミルフィーユ」だと、ケーキとは全く関係のない “1000人の女の子” と聞こえます。
フランスで美味しそうな「ミルフイユ」に出会ったら、ぜひ食べてみてね!
それではまた次回♪
-Europ 1- Le mille-feuille, ce gâteau qui cartonne depuis le 17e siècle (et porte mal son nom)
-Agencement Boulangerie Posstronic- Qui a inventé le millefeuille?