夏の終わりに思い切って、
パリの【サンマルタン運河のクルーズ】をしてきました。
何年も前からやりたかったパリ観光が「サンマルタン運河のクルーズ」。
独りじゃ楽しくないので、誰か連れを探していたのですが、意外と興味ない人が多くて、実現までに時間がかかりました。
パリの夏は、天気がスッキリしない日が多いため、快晴とは言わないけど、せめて雨が降らない日を狙って、船の席を予約。
案の定、ダダ曇りの一日でしたが、なんとか雨は降らずに持ち堪えてくれました。
念願の【サンマルタン運河】クルーズへ
1825年に完成したサンマルタン運河は、パリ11区バスチーユ広場近くのアルスナル港から、パリの北端ラヴィレット貯水池までをつなぐ運河です。
当時は飲み水をパリの中心まで運ぶ役割と、ヴィレットにあった屠畜場からの商業ルート確保など、セーヌ周辺の渋滞を解消するのが目的でした。
運河周辺は、セーヌ川とはまた違った風情があり、映画「北ホテル」や「アメリ」など、数々の文化作品の名所ともなっています。
↑マルセル・カルネの映画「北ホテル」(1938)の舞台
運河クルーズを企画する会社は複数あり、メニューも様々ですが、私は朝9時30分出発の、バスチーユ→ラヴィレットの2時間半クルーズを選びました。
運河は全長4.55km、うち2kmが地下水路で、バスチーユとヴィレットの25mの高低差を9つの閘門でつないでいます。
船はアルスナル港を出発するとすぐ地下にもぐり、バスチーユ広場の真下を通過。天井に開けられた穴から、地上の光が差し込む様子が幻想的でした。
地下水路の両岸には、現在地が分かるように、頭上の通り名のプレートが掲げられています。閉鎖空間なのですが、意外にもドブ臭などの悪臭は一切しませんでした。
↑(ひどい写真ですが…) 地下水路の天井
快適に2kmの地下水路を終えて地上に出ると、次はマロニエの樹木トンネルを進みます。緑が鬱蒼としていて、本当に気持ちの良い行程です。
公園で運動する人や、道路を散歩する人々を眺め、たまに手を振ってくるパリっ子に手を振り返し、9つの閘門、5つの歩道橋、4つの橋 (うち2つは可動式) を通過していきます。
独りで多国語通訳しつつ流暢にガイドするムッシューの話を聞きながら、あっという間の2時間半。
下船後はヴィレットの水辺のレストランでお昼を食べ、消化促進がてら、バスチーユまでの運河沿いを歩いて戻りました。所要時間1時間。船より断然早かった。。。船は閘門の通過に時間がかかるんですね。
遊覧船は自由席だったので、席の確保は早い者順。
私たちは最後の方に搭乗したので、当然見晴らしのイマイチな席しか残っていませんでした。遅れたのは、トイレに行くためにカフェに立ち寄った私のせい (そこでコーヒーも頼んだし…)。
おまけに、船で一緒になった観光客グループが、ずっと大声で喋って食べて騒いでいたため、ガイドの話に集中しづらかったのが残念です。。。まあこればかりは運なので仕方ないですね。
それ以外は大満足の、美しいパリの風情を満喫できる、爽快な運河クルーズでした。