年末に、ふと旅がしたくなって選んだノルマンディ方面。
モンサンミシェルを訪ねたついでに、頑張って「サンマロ」まで足を伸ばしました。
サンマロは、フランス人に聞いても何だか反応が薄く、面白くないのかと危惧してたのですが、予想以上に楽しく散策できた街でした。
海賊業で潤った【サンマロ】
モンサンミシェルから西に車で1時間走ると、イギリス海峡に面した港街サンマロに着きます。
ここはもうノルマンディでなくブルターニュ地方。16世紀には敵船を海賊することが法で許されていたコルセールのおかげで、とても繁栄した街です。
サンマロは12世紀に築かれた城壁で囲まれた旧市街地が有名です。城壁は1754mあり、歩いてぐるっと一周して眺めを楽しむことができます。
旧市街地は観光地として確立してるので、レストランや郷土菓子屋、土産物屋もかなり充実しています。
↑イギリス海峡に面するサンマロ周辺の海は、北の海らしからぬ、冬でも綺麗なエメラルドグリーンの色をしています。要塞のある左がプチべ島、右がグランべ島。
モンサンミシェルやサンマロなど、この辺りの湾は潮の満ち引きが大きく、干潮の時は陸続きになる島も見られ、面白い自然の景観を楽しむことができます。
グランべ島には、サンマロ出身の王党派の作家・政治家だったシャトーブリアンの墓があります。彼は、この島で海に向かって立ったまま眠りに着きたいと遺言を残したことも有名。ちなみにシャトーブリアンは、あの高級ステーキの名前の由来になった人でもあります。
その他にも、ジャック・カルチエというカナダを発見した16世紀の探検家もサンマロ出身です。
↑12世紀に建てられたサンヴァンソン大聖堂。ゴシックとロマネスクが合わさっており、両方のいいとこ取りしたような聖堂。
↑RUE DU CHAT QUI DANSE「踊るネコ通り」こんな住所名が日本にもあったらいいな。。。
ちょっと【サンシュリアック】にも寄り道。
サンマロまで来たらぜひ寄り道したいのが、フランスの美しい村にも選ばれている「サンシュリアック」。
昔は漁村として栄えた地区で、今でもその名残が随所にみられ、素朴な歴史を感じる、とても可愛らしい村です。
↑13世紀末に建てられたサンシュリアック教会。写真では見にくいけど、この教会のガーゴイルは「アダムとイヴ」の愛し合う二人がモチーフ。普通は怪物が多いのですが、珍しいデザインです。
↑1639年築の古い民家。IHSって何の略だろう。。。古い村はこういう散策が楽しい。
サンマロからサンシュリアック村まで、車で20分ほど。小さい村なので2時間あれば十分に回れます。
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フランスには城塞都市がいくつかありますが、サンマロの素晴らしいところは、それが海にあり、かつ、潮の満ち引きで表情がコロコロ変わるところ。冬でもかなり美しい光景が鑑賞できるので、ぜひとも機会があれば訪ねてみてください。海の食べ物も美味しいよ!