みなさん、こんにちは。
今日のフラ語の表現は « tiré par les cheveux » です。
よく使われる表現ですが、直訳からは意味の推測が難しい言い回しです。
一体どんな意味なのか。
それではどうぞ、ごらんください♪
tiré par les cheveux
tiré par les cheveux (adj.) 「論証的にコジつけた感がある」
「論理的でなく、ムリやりな感じがあり、大袈裟で不自然である」様を言います。
ピッタリの日本語が見つけ辛いですが、一語で言うなら「無理がある」でしょうか。
17世紀ごろには、正当化のためにムリやり口実を並べることを言う “tirer qc. par les cheveux” という表現があり、昔あった髪の毛を引っ張る刑から生まれた表現とも考えられています。
では、ちょっと例をどうぞ。
映画の感想を聞かれて、
– Je trouve le scénario de ce film un peu tiré par les cheveux.
シナリオがちょっとコジつけっぽく感じたわ。
scénario「♂シナリオ」
film「♂映画」
テレビ番組の討論を見ていて、
– La démonstration de sa théorie est plutôt tiré par les cheveux.
彼の論証はどちらかと言うとムリがあるよね。
démonstration「♀証明」
théorie「♀理論」
plutôt「むしろ」
彼女を口説きたい友達の作戦とやらを聞いて、
– Tu veux la séduire en l’ignorant ? C’est un peu tiré par les cheveux comme méthode. Mais ça peut fonctionner.
彼女を無視して気を引くって?ちょっとよく分からないやり方だけど、まあ上手くいくかもね。
séduire「魅了する」
méthode「♀やり方」
fonctionner「機能する」
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毎度のことながら、スマートな日本語表現が見つけられずでしたが、それでも意味の感じを少しでもつかんでもらえたなら、どんどん使ってみてください。
たくさんの例文に当たるのも、ニュアンス理解の助けになると思います。微妙な感じを表現できる、かなり重宝する言い回しなので、ぜひぜひモノにしてみてくださいね。
それではまた次回♪