フランスで現地へ留学すればペラペラ話せるようになるのかしら?という話。
個人的な観点からいうとまったくの神話です。
私のまわりにもたくさん日本人がいますが、在仏歴が長くてもあまり進歩が感じられない人もいるし、この人むっちゃうまいなあ!という人もいます。後者のようなすごく上手くしゃべれる人は、フランス人に混じって仕事をしている人に多いです。
現地へ留学するメリットとは何か、その点についてまとめてみます。
フランス語を使う場所が身近にある
ひとつ目のメリットとして考えられるのが、フランス語をはなすための場所に困らないということ。
現地で生活するということは、趣味のフランス語がサバイバルのための必須条件になるわけです。
絶対フランス語で話さないと切り抜けられない場合なんかもあって、いやでもしゃべろうと努力します。
なので「まちがったら~」とか「はずかしい~」という、しゃべることに対するムダな抵抗はしなくなります。
フランス語をしゃべるということに対しての価値観がガラっと変わります。
ヘタでもフランス語でしゃべることに自信がつく。
個人的にはこれが一番大きなメリットだと思います。
しかし、
フランス語を使う場所が身近にあっても、この機会を積極的に活用しなければダメです。
ヘタすると私みたいに「今日フランス語をしゃべったのは、パン屋のおじさんにあいさつした時だけだったな〜」なんてことにもなりかねません。
本当にフランス語をマスターしてやる!という強い意気込みで、貪欲にフランス語の勉強をしなくてはなかなか上手くなりません。
というのも初級文法をひととおり済ませたレベルがあれば、日常の大抵のことはそれなりにやっていけるからです。
ややこしい問題に直面してもサポートしてくれる日本人やフランス人はけっこういます。
そうなるとフランス語はそのレベルでずっと停滞しつづけます。
生きたフランス語がたくさん聞ける
現地にいると学校ではあまり習わないけど、実際は会話ではよく使われる単語や言いまわしにふれることができます。
電車でとなりに座ってる高校生たちの会話にこっそり耳をかたむけているうちに、学校では「きたない言葉だからね ! 」と教わったことばが、実はそこら中で連発されていることがわかったり。
いつの間にか「ほらね !」とか「ねえ」「あ、そうだ」 にあたることばが何なのか、どういう感じで使われるのか感覚でわかってきます。
「ああ、こう表現するのにはこの動詞をつかうんか!」というような、不意の発見があったりもします。
こういう棚ボタ的に感覚で理解したことは一発であたまに残るので、生活しながら楽しく勉強できるのも現地のでの学習の魅力といった感じでしょうか。
相手が「こういうことを言ってんのかな?」という推測するテクニックも身につきますね。
しかし、
生きたフランス語がたくさん聞けるといっても、学校おわったら速攻うちにこもって問題集をカリカリやっていたりして、ほとんど学校の友達とも先生とも話さないというようでは、浴びるフランス語のシャワーはたいした量ではありません。
テレビつけてフランス語を流していたとしても、聞くことに集中せず聞き流していたのでは上達への道のりは長いです。
それならフランスでなくてもできます。
まとめ
私がおもう現地留学における明らかなメリットは、フランス語を話すことを余儀なくされる状況が多いことにより、話すということに抵抗を感じなくなる、自信がつく、ということでしょうか。
ペラペラはなせるようになるかは、そのひとの努力しだい。
語学は後からでもついてきます。
もしせっかく留学するんなら、料理習ってみるとか、大学で専門の勉強してみるとか、職人に弟子入りしてみるとか、何か目標があれば、よりすてきな留学生活になるはずです。