フランス語の数も言えるようになって自信がついてるのに、ナゼかしっくり聞き取れないときがあります。
それは、語末の子音の音が変わるだけでなく、子音が抜け落ちて ( = のみ込まれて) しまうことがあるため。
このことを少し頭に入れておいたら、聞き取りがぐんとラクになると思います。
今日は『フランス語の数の語末の子音』の変化についてのお話です。
それではどうぞ、ごらんください♪
Table des matière
【数字の聞きとり】ポイント2つ
数字の聞きとりのポイントとして、いくつかの数字の語末に「①音の脱落」と「②音の変化」が起きる、ということを頭に入れておくと、聞きとりが楽になります。
① 数字の最後の子音が脱落、もしくは飲み込まれて聞こえる。
4 Quatre/5 Cinq/6 Six/8 Huit/10 Dix 1
脱落の例です。
これらの数字は最後の子音が脱落し、
4[kat]キャっ、5[sɛ̃ ]サン、6[si]スィ、8[ɥi]ユイ、10[di]ディ
と発音されることが多々あります。
30 Trente/40 Quarante/50 Cinquante/60 Soixante
これも子音脱落の例です。
数字単独ではしっかり語末まで発音されますが、うしろに単語が続くと最後の [t] がかなり飲み込まれて発音されることがあります。
ボ〜ッと聞いてると、トゥろん・キャろん・サンコン・スワソン [tʀɑ̃ /kaʀɑ̃ /sɛ̃ kɑ̃ /swasɑ̃ ] と聞こえます。
とくにCent や Mille と組み合わさると子音が脱落するので要注意です。
② 数字の最後の子音の音が変わる。
語末子音の音が変化する例です。
Six/Dix の [s] が [z] に変わる。
Neuf の [f] が [v] に変わる。
上記2つのポイント「脱落と変化」を意識したら、聞き取りがラクになります。
もう少し細かく見たい方は、つづきをどうぞ♪
4 Quatre [katʀ] [kat]
数字「4」についてです。
Quatre はたいてい [ ʀ ] は発音されますが、下記の例のように [ ʀ ] が落ちて [ kat ] になった上、[ t ] がかなり飲み込まれた発音になることがあります。
[ ]内は発音記号。
( )内はその発音を無理やりフランス語風に文字に起こしたものです。発音記号が見辛いときはコレをフランス語風に読んでください。
「400」 [ kat.sɑ̃ ]( katsan )
「4000」 [ kat.mil ] ( katmil )
5 Cinq [sɛ̃k] [sɛ̃]
数字の「5」について。
Cinq はたいてい q [ k ] は発音されますが、[ k ] が完全に落ちるか、飲まれて詰まった状態できこえることがあります。
[k]が発音されてる。
cinq ans [ sɛ̃ .kã ] ( sinkan )
[k] が脱落。
500 [ sɛ̃ .sã ] ( sinsan )
5000 [ sɛ̃.mil ]( sinmil )
5 minutes [ sɛ̃.mi.nyt ](sin-minut)
6と10 Six [sis/ si] Dix [dis/ di]
「6」と「10」についてです。
基本 [ s ] は発音されますが [ z ] になったり脱落する場合があります。
[s]が[z]に変わる。
six hommes/ dix hommes
[ si.zɔm/ di.zɔm ] ( sizom/ dizom )
s は z で発音されてる。
six ans/ dix ans
( sizan/ dizan )
z となって発音されてる。
[s] が落ちる。
six jours/ dix jours
[si.ʒuʀ/di.ʒuʀ] (sijour/ dijour)
six personnes /dix personnes
[si.pɛʀ.sɔn/ di.pɛʀ.sɔn] (sipersonn/ dipersonn)
10 000 ( dimil )
600 ( sisan )
8 Huit [ɥit/ ɥi]
数字「8」について。
[t] が落ちる。
800 [ ɥi.sã ] ( uisan )
8 000 ( uimil )
huit jours ( uijour )
7と9 Sept [sɛt]/ Neuf [nœf]
数字「7」「9」についてです。
Sept [ t ] も Neuf [ f ] もちゃんと発音されますが、Sept は [ t ] が詰まって発音されることが多いです。Neuf は [v] の音に変わる場合があるので注意。
[f]が[v]に変わる。
neuf ans [ nœṽɑ ] ( nevan )
neuf heurs ( neveur )
おわりに
数字の語末の子音の脱落については、地方によっても異なってくる場合があって、例えば 20 Vingt の「t」を発音するところもあったりします。ですがここでは、いちばん現象が共通していると思われる例をあげてました。
今回は、すこしでも数字の聞き取りがスムーズになるよう『フランス語の数字の語末の子音について』みてみました。
それではまた次回♪