フランス語の重複表現「プレオナスム」について

フランス語の重複表現「下へ降りる…??」【プレオナスム】のはなし。

みなさん、こんにちは。

今日はフランス語の、あまり好まれない表現方法【重複表現】についてです。

 

タイトルの「下へ降りる」という様な表現を【プレオナスム】といいます。

「下へ」と「降りる」で意味が重複してしまってる表現のことで、これは「後で後悔する」など、日本語でもみられるものですね。

フランス語でも同様、みなさん重複(二重)表現はさけるよう気をつけているようです。

ではでは一体どういった表現がプレオナスムになるのか、フラ語での例をいくつかピックアップしました。

それではどうぞ、ごらんください♪

フランス語で重複表現【プレオナスム】

プレオナスムの例は沢山あるのですが、分かりやすいパターンをいくつかあげます。

Descendre en bas

✖︎ Il est descendu en bas.
彼、下へ降りていったよ。

Descendre aller en bas 下へ行くこと。

 «✔︎ Il est descendu. » で十分です。

 階下にあると分かっていても「場所」であれば、例えば « ✔︎descendre à la cave  地下倉庫に降りる » とは言えます。

descendre en haut」「monter en bas」とはどう頑張っても言えませんが、状況によっては「monter à la cave」はあり得るからでしょうかね。

 

Monter en haut

✖︎ Je monte en haut.
上へ上がってくるよ。

descendre の例と同じです。monter と aller en haut 上へ行くこと。

monter en bas」はあり得ないので、わざわざ「monter en haut」と念を押さなくてもいいわけです。

上にあると分かっていても「場所」であれば、例えば « ✔︎monter au grenier 屋根裏部屋にあがる » は言えます。

 

Marcher à pied

✖︎ Mon bébé a commencé à marcher à pied.
うちの子、足で歩き始めたの。

marcher には「足で歩く」意味が基本に入っています。よってこの場合は marcher だけでOK

もし、動物や赤ちゃんのハイハイなど「4足で歩く」といった様な特徴を言いたいのなら « marcher à quatre pattes » と表現することは可能です。    

 

Prévenir à lavance

✖︎ Je te préviens à lavance.
君に先に予告しとくよ。

prévenir は「あらかじめ知らせる」informer à lavance のことです。

 « à l’avance あらかじめ» の意味が含まれる動詞「prévoir 予測する」「préparer 準備する」などにも注意。

 

Rappeler de nouveau

  ✖︎ Je vais te rappeler de nouveau.
再度、電話かけ直すよ。

rappeler r(e) に « de nouveau 再度 » の意味がすでにあります。

これは動詞「répéter 繰り返し言う」「remonter 再び上がる」などでも同じです。

 

Sortir dehors

✖︎ On va sortir dehors.
外へ出ようよ。

sortir はその場所から aller dehors することです。

 

Rentrer à lintérieur

✖︎ Ça y est, il pleut ! On rentrer à lintérieur.
ほらきた、雨だ。内に入ろう。

rentrer にはすでに「なかへ」の意味があります。

 

Vivre sa vie

✖︎ Elle vit sa vie.
彼女も自分の人生を生きてるんだよ!

Vivre のなかに la vie の意味がすでに入っています。

「自分の人生を歩んでいる」ことを強調したくて、ついやってしまう表現ですが、言ったあと口がムズムズします。 « Elle vit. / Cest sa vie. » とシンプルに言った方が、よっぽどバシッと決まります。

 

Grand géant

✖︎ Jai vu un grand géant !
大きな巨人を見たんだよ!

大きいから巨人ですもんね。例えば✖︎ un petit chaton 小さな仔猫も名詞と形容詞との重複です。

 

おわりに

フランス語をしゃべるだけでも精一杯なのに、こんなコトまで注意しながらしゃべれるもんか!と思うのですが、プレオナスムの例を簡単に知っておくだけでも効果はあります。重複表現してたら、言った後でヘンな感覚がします。

でも、語学習得にミスは当たり前で、重複させたからってドッタことはありません。フランス人だってやってます。まずは気にせずドンドンしゃべるのが大切ですね!

それではまた次回♪

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