みなさん、こんにちは。
今日は、ヴェルサイユ宮殿【小トリアノン】の紹介です。
先日、ヴェルサイユ宮殿の敷地内にある【小トリアノン】を訪ねてきました。
宮殿へは、パリから電車で1時間半ほどで行くことができます。
宮殿施設の全部を見学しようとすると丸1日は必要ですが、今回はマリーアントワネットが愛した「プチ・トリアノン」だけの見学だったので、1時間半ほどの滞在でした。
それではプチトリアノンのレポート、どうぞごらんください♪
マリーアントワネットが愛した「プチトリアノン」と「村里」
ヴェルサイユ宮殿のある、800ヘクタール超の莫大な敷地の一角に、マリーアントワネット専用だった敷地があます。
そこに彼女は、小宮殿「プチトリアノン」、庭園「王妃の村里」、小劇場など、夢のような現実の世界を作り上げて生活していました。
「プチトリアノン」は1768年に完成した、アンジュ=ジャック・ガブリエルの代表作と言われるネオクラシック様式の建物。
「鏡の間」で有名な大宮殿のダダ広さに比べ、拍子抜けするほど小ぶりでアットホームな離宮です。
建物の外観は四角形のシンプルな構えですが、内部は家具や調度品、床板まで職人の技が見えるインテリアで満たされています。
プチトリアノンは完成当時、ルイ15世の愛人デュバリー伯爵夫人が使っていましたが、ルイ16世の即位と同時に王妃マリーアントワネットへ渡ることになります。
↑デュバリー伯爵夫人 : 娼婦からルイ15世の愛人となり断頭台へ消えた美女。
お土産に便利な高級缶詰ブランド「コンテスデュバリー」で有名。
↑「バラを持つ王妃マリーアントワネット」ヴィジェ・ルブラン作
プチトリアノンを出て少し歩くと、マリーアントワネットがスウェーデン貴族フェルデンと密会していた東家「愛の神殿」と、「王妃の村里」庭園があります。
村里には、12軒の茅葺き農家をはじめ、池、川、橋、野原、林、ヤギや鶏など、ヴェルサイユの街中とは思えない自然いっぱいの田舎風景が広がります。
現在は、庭園のあらゆる所に現代アートが展示されていて、目には実に妙な感じですが、まあほぼ問題なく当時の雰囲気を想像することはできます。
マリーアントワネットがここで農村ごっこをしたというのは有名な話ですが、「ごっこ」とは上手く言ったもので、彼女はアミューズメントパークに住んでいたと言えそうなくらいの、完成された美しさがここにはあります。
全宮殿敷地内にある、マリーアントワネット専用の敷地だけでも広大です。彼女の娯楽のための劇場も、リラックスのための自然もあって、全てがとても美しい。
「”パンがないならブリオッシュを食べればいい” と無知にも言い放った」という根拠のない噂が妙にしっくりくるような彼女の生活と、大宮殿の塀の向こうにあった庶民の生活を想像すると、革命が起こったのも不思議ではないとしみじみ感じました。