一目見てコレと分かるケーキ、
「オペラ」
角の立った長方形に、切り立った断面、統一された色味、過剰な装飾のないスタイリッシュなデザイン。
ひとくち頬張れば、チョコのねっとりした舌触りと、カフェとアーモンドの濃厚な香りに、甘党の顔は間違いなくデレッとなります。
全体的にフランスの生ケーキは、ボテッと派手でカラフルなものが多いのですが、その中で「オペラ」は、デザインがモダンで独特な存在です。
今日はそんなフランスを代表するケーキ「オペラ」のお話です♪
「オペラ」の歴史
ケーキ「オペラ」は、老舗ダロワイヨで働いていたシリアック・ガヴィヨンの1955年の作品です。
彼の妻アンドレが、出来上がったケーキの上面が黒檀色でツルツルしているのを見て、パリのオペラ座の舞台床を連想し「オペラ」と命名しました。
オペラはずっとガストン・ルノートル作だと思われていましたが、ルノートルの出店はケーキ誕生よりも後だったこともあり、1988年の新聞ルモンドの取材によって、オペラはダロワイヨから出た作品であると明らかになりました。
ケーキ「オペラ」の特徴
ガヴィヨンの「オペラ」は当時、従来のケーキとは違って、革新的であると評されました。
スタイリッシュな長方形、ケーキの層が丸見え、砂糖は少なめ、ノンアルコール、という点においてです。
オペラは、2層のカフェ味のバタークリーム、1層のチョコガナッシュ、3層のカフェシロップに浸したビスキュイジャコンド (アーモンド粉のスポンジ系生地) が、地層のように美しく積み重なった構造をしています。
この層が丸見えなのには意味があり、ガヴィヨンは、カフェとチョコとアーモンドの味を、一口ですべて味わえるように設計したのです。
そして最後は飾りに、オペラガルニエのごとく金箔をあしらうのが主流です。
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全体的にオトナな味で、とくにカフェ風味の好きな人向けのケーキ。
味が濃いので、私は気温の下がった秋冬に食べるのが好きだけど、夏でもキンキンに冷えたブラックコーヒーやシャンパンと合わせると美味しそうです。
ケーキ屋の定番アイテムなので、フランスに来たらぜひ食べてみてね!
それではまた次回♪
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