植物性ミルク【オートミルク】の栄養とその利点。

オーガニックショップの必須アイテムとも言える、植物性ミルク。ここフランスでも、ブームはまだまだ続いており、むしろ加熱気味です。

植物性ミルクは、正確にはミルクではなくジュースです。豆乳、アーモンド、ライス、ヘーゼルナッツ、オートミルクなど、種類もたくさんあります。今回はその中から人気の【オートミルク】についてです。

オート(オーツ) ミルクとは?

えん麦

オートは「えんばく」または「オーツ麦」ともよばれます。そのオーツ麦と水をミキサーにかけ濾します。その大量の水がふくまれた飲み物が「オートミルク」です。

味は、水でうすめたバナナ豆乳ジュースみたいな味です。なのでクセはハッキリしてますが、無調整の豆乳よりはかなり飲みやすいです。アーモンドミルクよりはクセが強いです。

オートミルクの利点

オートミルクは少し灰色

白っぽく見えますが、すこし灰色をしてます。

低カロリー

無糖のオートミルクは100mlで平均43カロリー。全脂肪牛乳のだいたい半分。無添加のアーモンドミルクの方が若干カロリーが低いですが、それは水分量がより多いのと、タンパク質・脂質がより少ないためと考えられます。

質の良い脂肪

脂肪量はごくわずかですが、大部分が不飽和脂肪酸であり、心血管の健康維持にはうれしいものです。その点牛乳は、健康には良くないとされる飽和脂肪酸を含みます。

乳糖フリー・コレステロールなし

牛乳とちがい、乳糖もコレステロールも含まれていません。乳糖不耐性をもつ人にも楽しめるミルクです。

グルテンフリー

オーツ麦自体はグルテンフリーの穀物です。

注意・オーツ麦の製品は収穫から製品化までの工程を、小麦などグルテン穀物と同じラインで処理されることが多いため、グルテン汚染していることがありますグルテンフリーを目的で購入する際は、製品のラベル表示をしっかりと確認するようにします。

オートミルクのちょっと残念な点

オートミルクAvoine はオーツ麦のフラ語。カルシウム入りです。

タンパク質をほとんど含まない

残念ながらタンパク質をほとんど含んでいません。よって特にベジタリアン・ビーガン食スタイルの人は、他の食品での補充を意識することが大切になります。

カルシウムを含まない。

健康な骨の維持には欠かせないカルシウムが、牛乳100ml に約110g 含まれますが、無添加オートミルクは1g です。よって牛乳の代わりになるようにと、カルシウムが添加されているオートミルク製品が多いわけです。

お値段が少々高い

メーカーにもよりますが、きっちりしたオーガニック製品で買おうとすると、牛乳にくらべて割高です。

おわりに

最近は、自宅でオートミルクやアーモンドミルクを作るレシピを見かけるようになってきました。自分でつくればかなり安上がりだし、ミルクを濾したあとの残りもケーキに入れたりして再生できます。

カルシウムを別の食物でしっかり摂ることを心がければ、牛乳の代わりに自家製オートミルクを摂取するのは、良いアイデアかもしれません。私は牛乳が飲め、コーヒーや料理に入れる時くらいしか量も摂らないため、基本的には牛乳で事足りています。植物性ミルクは気分転換に飲むくらい。

牛乳のコレステロールを気にするようであれば、オートミルクに置き換えるのもありだと思います。うちの人は朝食でシリアルを食べる時に、コレステロールとカロリーカットの目的で、カルシウム強化のオートミルクや他の植物性ミルクを愛飲しています。

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