【夏の花言葉】パリの四季の庭

 

みなさん、こんにちは。

今日は前回に続き、フランス四季の庭の花言葉「夏」です。

 

パリの夏は穏やかで、30度を超える日が長く続くことは稀です。

過ごし易いですが、あまり夏っぽくなく、何だか物足りない感じもします。

だからでしょうか、夏のバカンスはみんな、太陽を求めて南に下りて行くのです。

そんな夏のパリでは、日本の夏定番のアサガオやヒマワリなどの一年草はあまり見かけませんが、パリの夏の庭を彩る植物はいくつかあるので、花言葉とともに少し紹介したいと思います。

どうぞ、ごらんください♪

パリの夏の庭の花言葉

アジサイ L’hortensia

「気まま」「冷たい美しさ」「心よりありがとう」

パリ近郊は土がアルカリなのでしょうか。青色アジサイは珍しく、薄紫系の株を買っても地植えするとピンクになってしまいます。それもちょっと下品なくらい濃いピンク。

アジサイはやっぱり青が好き。祖母の家にあった濃い瑠璃色アジサイの、あの悪魔的な美しさがウン十年たった今も忘れられません。

クチナシ Le gardenia

「誠実」「隠された愛」

夏の香り花といえばクチナシ。初夏から秋までゆっくり咲いてくれます。ねっとり重めの香りが、真夏よりも気温が少し下がった秋口の方が似合うと感じます。パリでは一重咲きしか見たことがないのですが、八重咲きもきれいですね。

クレマチス La clématite

「続く愛」

青は「愛する希望」白は「欲望」「ごまかし」

なんとも微妙な意味を持った花です。日本ではガーデニングファンには欠かせない人気者。ひ弱そうな茎に大きな花を咲かすアンバランスさが、妙に色っぽい花です。色味も渋めな品種が多く、和風にも洋風にもアレンジできます。

グラジオラス Le glaïeul

「誇り」

アヤメ科の花で、スラッと勢いよく立つ姿が目を引くグラジオラス。その容姿からラテン語で「小さな剣」という意味を持ちます。フランスでは70年代にブームになりました。

背丈があり骨太な咲き姿のため、庭に植えると見応えある迫力が出ます。一時うちの花壇の常連でしたが、可愛げがないので飽きてしまいました。ごめんね。

ジャスミン Le jasmin

「夢への誘い」「官能」

香りだけでなく花言葉も色っぽいです。晩春初夏の花。フランス人は隣家との境を、完全に視界を遮って庭のプライバシーを確保するのを好むので、分厚く茂る蔓性の植物は人気があります。花期に風に乗って漂ってくる、嫌味のない香りは「甘い誘い」そのものです。

ゼラニウム Le géranium

「社交性」「友情」「愛の感情」

ケルト文化では「知恵」の象徴であるゼラニウム。アパートや家の窓下に赤のゼラニウムを置くのは、フランスの町の定番風景です。

古臭くて時代を感じると言って嫌がる人もいますが、蛍光のような独特な発色をするゼラニウムの花は、曇り空の多いパリの家々の外観を明るく照らしてくれます。丈夫な性質で、挿し木も簡単に着き、世話するのがとても楽しく感じる植物です。

ダリア Le dahlia

「感謝の表明」

ダリアは初秋のイメージですが、パリは夏が涼しいため初夏から長く楽しめます。種類もたくさんあり、花びらの独特な発色が目を引きます。とにかく咲き様が豪華なので、贈花には大活躍の花です。

フクシア Le fuchsia

「熱い欲望」「情熱」

ポップな色のイヤリングの様な花が可愛いフクシア。8000種以上もあると言われており、コレクターもいます。日本では夏越しが難しいですが、パリでは冬の寒さに枯らしてしまうことも。

私も耐寒性のある品種を何度かチャレンジしましたが、地植えにしたとたんやられてしまいました。気候や植え付け場所の条件、光の具合など、いろいろ好みのある難しい植物だと感じます。

ペチュニア Le pétunia

「怒り」「障害」

初心者でも育てやすい夏のプランターを彩るペチュニア。花数も多く、色味も鮮やか。夏らしく力強く咲くので、つい誰かに贈りたくなるのですが、花言葉が良くないためフランスではプレゼントに好まれません。

ラベンダー La lavande

「沈黙」「返事して!」

せっぱ詰まった感じの花言葉をもつラベンダー。フランス人はハーブを庭に植えるのが大好きで、ラベンダーは道路脇や庭によく植えられています。

香りが良いのはもちろん、淡いブルーの花やシルバー色の葉が、夏の庭を涼やかに演出してくれます。難点は、花がやたらと蜂を呼ぶことでしょうかね…

 

—🌻—

フランスの「夏」は私にとって、一番モノ足りない季節です。

日本の夏は茹だる暑さだけど、夕刻の、水やり後の植物と蚊取り線香の匂いが漂う庭は、風情があって本当に大好きでした。

実家の夏の常連だった、蓮、風蘭、ゴーヤカーテン、セミの声…

パリになくて寂しいと感じる、夏の風物詩です。

それではまた次回♪

参考参照
gerbeaud -Langage des fleurs toutes les symboliques
Langage emblématique des fleurs- Dictionnaire Larousse
interfolia france- Langage des fleurs
最新情報をチェック