みなさん、こんにちは。【有音と無音の « h »】 についてです。
「h」が有音か無音かで、母音をリエゾンやエリジオンをさせるかどうか、その処理が違ってきます。
今回はその違いについて、特に「有音のh」を中心に見てみたいと思います。
【無音の h 】« h » muet
【リエゾン】
単独では発音されない語末の子音が、後続の単語の母音 /無音の h とくっついて発音されることです。
des histoires → デジストワー[dezistwaʀ]
les hommes → レゾム [lɛzɔm]
【エリジオン】
母音と、後続単語の母音/無音の h がぶつかって、前の語末の母音字が ( ’ ) アポストロフに変わる現象です。
le homme → l’homme
la heure → l’heure
Je habite → J’habite
【有音の h 】 « h » aspiré
有音といっても発音されるというわけではなく、h のあとの母音をリエゾン・エリジオンさせないことで、h の存在を尊重するということです。
下の例のように、冠詞などと共に続けて発音してみると、リエゾン・エリジオンしないことで、音のつながりにブレーキがかかるような特徴を感じるかと思います。
英雄 ✔︎ un héros アン エホ ✖︎アンネホ
恥 ✔︎ une honte ユンヌ オントゥ ✖︎ ユノントゥ
豆 ✔︎ les haricots レ アリコ ✖︎ レザリコ
ハープ ✔︎ ta harpe タ アフプ ✖︎ ton harpe
偶然 ✔︎ ce hasard ス アザー ✖︎ cet hasard
高所で ✔︎ en haut オン オ ✖︎オンノ
叫ぶ ✔︎ Je hurle ジュ ユフル ✖︎ J’hurle ジュフル
一掴みの豆 ✔︎ une poignée de haricots ✖︎ d’haricots
以下「有音 h」の一覧です。
【有音の « h »】リスト
la hache 斧
hacher 刻む、細切れにする
la haie 垣根
la haine 憎しみ
haïr 憎む
le hall [ol] ホール、ロビー
le hamac ハンモック
le hamburger ハンバーガー
le hameau 田舎の集落
le hamster ハムスター
la hanche 股関節、腰骨
le handicap ハンディキャップ
le hangar 納屋
hanter (幽霊や幻想が)~に取り付く
harceler うるさく追い回す、付きまとう
le harem ハレム
le hareng ニシン
le haricot インゲン豆
le harnais 動物の装具、ハーネス
la harpe ハープ
le harpon 銛(もり)
le hasard 偶然
la hâte 急ぎ
la hausse 上昇
haut 高い、高く
la hauteur 高さ
le hérisson ハリネズミ
le héros 英雄
le hibou ミミズク
la hiérarchie 階層
hocher (la tête) うなずく、首を横に振る
Hollandais (Hollande) オランダ(人)の
le homard オマールえび
Hongorois (Hongrie) ハンガリー(人)の
la honte 恥
le hoquet しゃっくり
hors ~から外れて
la housse (布団など衣類・器具用) カバー
huit 8、8の
hurler 遠吠えする、叫ぶ
l’héroïne レホインヌ/ les héroïnes レゼホインヌ
おわりに
ここに挙げた有音の « h » は一部で、他にもあります。
有音の h はリエゾン・エリジオンをしないため、耳障りに特徴があります。その単語に出会ったら、冠詞や前置詞などと共に、その音の並びを口や耳に残して覚えていくのが良いかと思います。