« Quand même » って会話でよく聞くけど、いまいち使うポイントがはっきりしない…
感覚で理解しないとスッキリ使えない言葉です。知ってても使えないなんてクヤシイので、今回はこの « Quand même » にせまります。
文にニュアンスを簡単に出せる機能なので、とても便利ですよ。
文中で使われる « Quand même »
« Quand même » は、これまでの話の流れに対応して入れるニュアンス語なので、むつかしく考えずに感覚でとらえます。
いちばん近いのは『 (なんだかんだ言っても) やっぱり〜 』です。
例をみてみます。各文の Quand même に『なんだかんだ言ってやっぱり〜』をほりこんで、状況をイメージしてみてください。
– Il n’y a plus de whisky… C’est quand même bizarre. J’en ai acheté hier…
ウイスキーがもう残ってない… それにしてもやっぱりヘンだなあ、昨日買ったとこなのに。
– J’avais peur, mais je l’ai fait quand même.
こわかったけど、やっぱり一応やっといたよ。
– Il n’était pas très en forme aujourd’hui. Il est quand même resté jusqu’à la fin.
かれ今日はあんまり元気じゃなかったけど、それでも(何だかんだと)最後まで居たよ。
– Il ne fait pas très froid mais couvre-toi bien quand même.
すごい寒いってことはないけど、一応ちゃんと着込んどきね。
-Désolé(e), je n’ai rien trouvé. -Tant pis, merci quand même.
残念だけど何も見つからなかったわ。 – 仕方ない、とにかくありがとう。
「収穫なかったけど手間とらせちゃったね」のニュアンスなので、手当たりしだいにMerci の後につけないように。収穫がなくてもすごくお世話になったり、目上の人になら、ちゃんとお礼を言います。
-Ce n’est pas dangereux mais fais attention quand même.
危険ってわけじゃないけど、やっぱり気をつけてね。
-Je vais quand même lui demander…
まあやっぱり、彼にも聞いてみるよ。
-Tu es gentille, quand même.
(なんだかんだ言って) やっぱり君ってやさしいよね〜
–Quand même, il est fatigant.
やっぱアイツ、疲れるわ。
-C’set quand même difficile.
(何だかんだ言って) やっぱり難しいよ。
-Tu aurais pu me prévenir quand même !
(何だかんだ言ってもやっぱり) 私に先に教えとくぐらいできたんじゃない?!💢
-Tu ne vas pas rester comme ça quand même!
(グチャグチャ言ってるけど) こんなママずっといようってんじゃないよね?!
返事で使われる単発の« Quand même »
ここでも同じく『何だかんだ言ってやっぱり〜』の基本ニュアンスを入れてイメージしてみます。
いずれも何らかの文が省略されて « Quand même ! » だけが残ってると考えると分かりやすいです。
日本語で反応するときと同じような抑揚を入れて « Quand même » を言うのがポイント。
ケース1 情報にビックリしたとき。
これは非常によく使います。「そうかな〜とは思ってたけどやっぱり!」「そこまでとは思ってなかったな!」が背景にあります。直前に「ア〜」がつくことが多いです。
– Il est combien, ce sac? -Il est 3,000€. -Ah, quand même !
このカバンいくら? -3,000€ -ああ、やっぱそんなするんだ!(何だかんだ言ってやっぱりそんなに高いんだ )
-Il ne lui reste que 5€ à la fin du mois. -Ah, quand même !
彼、月末には5€しか手元に残らないんだって。 -えっ、そんな… (キツイとは聞いてたけど、そこまでとはビックリ)
ケース2・何か遅れていた事に対しての反応。
どちらかというと皮肉のニュアンスです。直前に「ア〜」がつくことが多いです。
-Elle m’a remboursé 10€ hier. -Ah, quand même !
きのう彼女ぼくに10€返してきたよ。 -あ〜やっと!(何だかんだ言ってやっと返してきたか)
-Voici mon dossier. – Ah, quand même !
これ、書類もってきました。 -ああ、やっとかい!(何だかんだとやっと持ってきたか)
ケース3・お礼を言ったときに返ってくる。
『何だかんだ言っても、やっぱりアタリ前よ〜』な感じです。直前に「バ〜」がつくことが多いです。 «Bah, c’est quand même naturel. » が短縮されてるととってよさそう。
-Merci d’avoir pensé à moi. -Bah quand même !
私のこと思ってくれてありがとう。- まあ、あたりまえよ〜 (やっぱり忘れたりなんかできないわよ)
-Merci pour ton aide. -Ban quand même !
手伝ってくれてありがとう。 -もお、あたりまえじゃ〜ん (やっぱり友達なんだし)
おしまい
以上、« Quand même » の使い方でした。少しでもニュアンスを感じとれたなら、あとは会話で使ってみるだけ。すぐに馴れます、ご心配なく!