フラ語で「良い」を意味する【 Bon / Bien 】の使い方

今日はフランス語【BON / BIEN】についてです。

どちらも「良い」という意味で、日常よくつかう言葉 « bon »と « Bien » 。

慣れるまではどちらを使うべきか思わず迷ってしまう、簡単な様でちょっと手強い単語です。

今回はその使い方について、個人的な感覚でまとめてみました。

それではどうぞ、ごらんください♪

« BON » について

« BON » は「形容詞」です

男性形(複)は « bon(s) »

女性形(複)は « bonne(s) »

反対語は « mauvais »。

 

主に、味・匂・感覚など身体的感覚から分かる「質・性質の良さ」に関してつかわれます。

例をみてみます。

形容詞【Bon(s)♂ / Bonne(s)♀】

Il y a un bon film demain, à la télé .

「明日テレビでいい映画やるよ」

Tu as bon goût.

「いいセンスしてるね」
avoir bon goût 「センス・趣味がいい」

C’est bon !

「おいしい!」

Elle est bonne, l’eau !

「水おいしいな」
海やプールに入ったとき、水が冷たすぎず心地よい温度のときにも使える。

C’est bon pour la santé.

「健康にいいんだよ」

Il est bon en maths.

「彼、数学につよいんだよね」
= un bon élève 

 

特殊な【Bon】

ある「動詞」と使う。

つぎの2つの動詞とも使えます。

Il fait bon ce soir.

「今夜はきもちいね」
動詞 faire「する」
空間が心地よい時の表現。

Ça sent bon.

「いい匂いがするね」
動詞 sentir「匂う」

 

名詞でつかう

名詞としても使えます。

Ce n’est pas le bon.

「それじゃないよ」
例えば間違って買って来た時など「正しいモノじゃない」の意。

 

その他

「良い」のニュアンスはわずかですが、固定化している表現です。

C’est bon maintenant, ça va !

「もう十分だ!」
= Ça suffit.

C’est bon. J’ai réservé une table pour demain.

「OK、席を予約しといた」
= C’est OK.

Ah bon ?

「え、そうなの?」
驚いたときに

 

【BIEN】について

« BIEN » は副詞 (と形容詞)

(参考書によってはBIENは「副詞のみ」と解説するものもあります)

Bien は総合的/単純に「良い・善い」かどうかの視点。

反対語は « mal »

 

「副詞」としての【Bien】

副詞 « Bien » はいろんな動詞に付けて「良く・上手く」と程度を表現することができます。« BON » にはこの副詞としての働きはありません。

 

J’ai bien dormi cette nuit.

「昨夜はよく寝たよ」

On mange bien ici.

「ここ、たべもの美味しいよね」
質・量に満足してたべることを言う。

J’aime bien cette chanson.

「けっこう、この歌すきだな」

Ça s’est bien passé ?

「うまくいった?」

C’est une fille bien élevée.

「育ちの良い娘だよ」
(élever 育てる)

 

「形容詞」としての【Bien】

この形容詞としての Bien が、 Bon との関係をややこしくしてる犯人です。

 ですが、形容詞と言っても Bon とは違い、 Bien は性数変化せず、かつ「人」を表す名詞 (例 une fille bien ) 以外で、名詞を直接形容することはまずありません。なので参考書によっては「Bien の働きは副詞のみ」としている解説もあります。

Bien は総合的に/単純に「良い」かどうかの視点です。

 

C’est un homme bien.

「善良な人だよ」
(人の名詞の後について形容しているケース)
un bon homme は「人がいい人・寛大な人」

On est bien dans cette maison.

「この家にいると落ち着くね」
このように “être bien” で使われることが多い。

Je ne suis pas très bien dans ces chaussures.

「この靴あんまりはき心地がよくないんだけど」
クツの中で居心地がわるい。

Il est bien, ce film.

「いいね、この映画」
= C’est un bon film. とほぼ同じ。
強いて言うなら「bon」の方が質的に良いときこえる。

Ce n’est pas bien de parler la bouche pleine !

「口いっぱいでしゃべるのは良くないよ」

 

おわりに

イメージとして、「質・性質」がよいのが『Bon』

それ以外の「総合的視点で」よいのが『Bien』

副詞として使うときは『Bien』のみ。

形容詞として色んな名詞に直接くっつくのは『Bon』。

 

これは『mauvais』『mal』にも同じことが言えますね。

あんまり複雑に考えすぎず、例文をたくさん見て、感覚でとらえてみてください。

それではまた次回♪

 

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