みなさん、こんにちは。
今日はフランス語の表現【bobo】ボボについてです。
この bobo という表現、フラ語を勉強していて、耳にしたことがあると思います。
「ボボ」という音も可愛いし、ブルジョアボヘミアン bourgeois bohemian の略だというし、何やらお洒落な印象の言葉。
でも実際はどういう意味なのか、今日はこの言葉 bobo についてのお話しです。
« bobo » って何の略?
« bobo » は2000年に、米人ジャーナリスト David Brooks の本で初めて現れた言葉で、bourgeois bohème または bourgeois bohemian の短縮形です。
« bourgeois » とは「資産家・中産階級の人」をさします。億万長者 grand bourgeois ということではありません。
« bohème » は、日本語 “ボヘミアン“ がジプシーを連想させるように「自由気ままに生きる人」のことを言います。
プチロベールに « bobo » は、
Membre d’une catégorie sociale. aisée, jeune et cultivé, qui cherche des valeures authentiques, la créativité. (Petit Robert; 2009)
「ある社会カテゴリーに属す人のことで、裕福な若者で教養があり、本物の価値や創造性を追求する人」
とざっくり説明されてますが、実際はもう少し細かいニュアンスがあります。
« bobo » を定義してみる。
この bobo という言葉は、フランス語でも決定的な定義が確立してる表現ではなく、人によって細部の認識が異なります。ですが、どの定義もほぼ同じ方向なので、それらの情報と個人的な調査を踏まえ、以下「ボボ」定義をしてみました。
bobo のためのキーワード
– 都会に住む裕福層
– 左
– エコロジスト
– 無遠慮さと無秩序との同調性
– アンチ伝統的ブルジョワ
つまり bobo とは、
という感じ。
« bobo » という表現をよく知らなかったころは、bourgeois bohème という言葉から、センスの良い自由でアーティスティックなライフスタイルを評価する言葉、と思っていたのですが、実際はそれほどポジティブではないようです。
« bobo » と呼ばれることを嫌がるのは、この言葉の持つ「お金持ちで、ボヘミアン風に自由気ままな生活や思想スタイルを好む人」の意味の裏に「でも社会システムにはしっかりと乗っかって安心している」という少々嘲笑した響きがあるからです。でも最近は開き直って「僕はボボだから」と言ってしまう人もいますね。
まとめ
ブルジョアクラシックが「経済的」にブルジョア色を出すとすれば、ボボは「文化的」にブルジョア色を出し、有名なブランド物よりも、エコ・ビオ・ヨガ・アート・教養などにお金を注ぎます。強引にまとめてみると「bobo とは、アンチ・ブルジョアクラシックであるブルジョア」とでも言えそうです。
– Pause Cafein – 15 Signes pour reconnaître facilement un bobo parisien
– TV5monde-Parlons français – Bourgeois-bohème