【花の数が奇数】の理由- フランスの花束

 

先日いつものように、手土産にブーケを用意しようと花屋に行ったとき、店員さんと面白い話になりました。

それは、フランスでブーケに使う花数が「奇数本」である理由です。

 

日本でも祝い事の花束の花数は、縁起を担いで、割り切れない奇数にします。

フランスも同じく奇数が常とされています。なぜ奇数なのか?

今日はフランスの花束「花の数」のお話です。

 

フランスのブーケの花数は「奇数」

フランスで贈る花束に使う花の数は「奇数本」とされています。

その理由として、面白い説がいくつかあるのです。

① 偶数は対称的すぎる。

まずは見た目からの理由。12本以下の場合で偶数本であると、全体が対称的すぎるので、見栄えがもっさりダサくなるためです。

ただし12本以上で数が多くなると、偶数本の対象配置でも、視覚的に一発で認識できないので問題ないと言われています。

たしかに奇数が作る対称形は、視覚的に軽さがあるので気にならないですね。

偶数本の対称形は非常に重さを感じてしまい、視覚的にも心地が悪いです。

② 花屋で買ったという印。

フランスではその昔、道端や市場の花売りスタンドでは、花屋よりも安く花を買うことができました。

なので花数が奇数であることが、ちゃんした花屋で買ったという印であったといいます。

それは今日でも同じで市場や道端に花スタンドはあり、花屋に負けず良い値段するところもありますが、やっぱり少し安いめです。

③ 二股かけてない印。

花が奇数だと2つに綺麗に分けられないので「この花束はただひとり、君だけのため」という、二股をかけてない印になったのだそう。恋に生きるフランス人らしい可愛い理由です。

 でもどうやったら、1つの花束を2つに分けるとか、そういう発想になるのか… なんかセコイぞ。

④ 送った花束の状態を知る。

愛する人に贈る花束から、花を1本だけ抜いておいて自分の服のボタンホールに引っ掛けておきます。その花がしおれる時が、次の花束を彼女に贈る時期。

 花数の奇数と偶数とはあまり関係ないけど、とてもロマンチックな紳士ワザです。

⑤ 偶数は縁起が良くない。

基本的に花を偶数本で贈るのは、フランスでは葬祭用とされてます。

そのため偶数本でのプレゼントは縁起が良くないとされています。(10本以上の場合は別です。)

 

花束を作ったり花瓶に生けたりするときに感じるのが、花数だけでなく色数や種類なども、奇数にした方が断然まとめ易いということ。

動きが出しやすく、全体が様になりやすいです。フランス流の花束の、ギュッと宝石が詰まったような余白のない造形でも、奇数のほうが座りが良いです。

 でもまあ結局いちばん大切なのは「センス」なんだよなあと、ブーケを作るフルーリストさんを見ていてつくづく感じます。

それではまた次回♪

参考参照
The Luxury Box – Pourquoi Offrir Des Fleurs En Nombre Impair ?
kokomo – Queele est la signification des couleurs des fleurs ?
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