みなさん、こんにちは。
今日はちょっとフランス語表現【ぼーっとしてる】です。
人の話にも集中して聞いてる気配がなく、なんか心ここに在らずで上の空な状態。
そんな「ボーとしてる」様子をフランス語では何と表現するのでしょうか…
être à l’ouest
「ぼーとしてる」は、 être à l’ouest です。
直訳は「西にいる」
なんでこれが「ボーッとしてる」になったかは、いくつか説があるようです。
第1次大戦ころの英語に to go west で「死に行く」という意味の表現があり、これが意味を変化させつつフランスに渡ってきたという説。
もうひとつは、20世紀初頭のフランスの演劇界から。
当時パリの劇場は東側に、役者たちの家は西側に集まっており、夜のスペクタクルを終えた役者たちは、疲れて頭がボーとした状態でパリ西側の自宅に帰って行ったことから、この表現ができたと言う説です。
なんだか風情があっていい感じですね。
この être à l’ouest は、日本語で「ボッとしてるよな」と言うような場面で、同じ様に使えます。
Tu m’écoutes ?
– Pardon…
– Réveille-toi un peu. T’es vraiment à l’ouest aujourd’hui.
– 僕の話、聞いてる?
– あ、ごめん。
– ちょっと目さましなよ。ほんと今日はボッとしてるなあ。
T’as vu Pierre ? Il est complètement à l’ouest ce matin. Il porte une chaussure différente à chaque pied.
ピエール見た?彼、今朝は完全にボーとしてるよ。右と左で違う靴はいてるし。
同じ意味の表現に
« Avoir la tête ailleurs »
という言い方もあります。
Il a la tête ailleurs.
Il est complètement à l’ouest.
彼、ウワの空だね…
ぜひ « être à l’ouest » を使って、会話や作文してみてくださいね!