みなさん、こんにちは。
今日はフランス語の【条件文・仮定文】についてです。
「Si」と聞くと主節は「条件法!」と焦るかもしれませんが ( 私だけかな?)、これは仮定文の場合であって、条件文であればもちろん直接法をつかいます。
今日は、この接続詞 Si を使った「条件文・仮定文」について、じっくり観察します。
それではどうぞ、ごらんください♪
Table des matière
接続詞「Si」をつかった文
接続詞「Si」を使った文には、次の3つのレベルがあります。
1. 未来に対する現実的な条件
*Si + 現在形 , 現在/近接未来/単純未来/命令
2. 現在の事実に反する非現実的な仮定
*Si + 半過去 , 条件法現在/条件法過去
3. 過去の事実に反する非現実的な仮定
*Si + 大過去 , 条件法現在/条件法過去
物事の確実性は、
1. 高 > 2. 低 > 3.ゼロ
の順に低くなります。
それでは順番にみていきます。
1. 未来に対する条件
*Si + 現在形 , ①現在 ②近接未来 ③単純未来 ④命令
*未来「これからの事」に対する条件文です。
主節が直接法のため、確実性が高くきこえます。
① Si + 現在形 , 現在形
Si j’ai le temps, je passe chez toi.
「時間があれば、君の家に寄るよ」
② Si + 現在形 , 近接未来
Si j’ai le temps, je vais passer à la boulangerie.
「時間があったら、パン屋に寄ってくるよ」
③ Si + 現在形 , 単純未来
Si j’ai le temps, j’irai au cinéma.
「時間があれば、映画に行こうかな」
④ Si + 現在形 , 命令形
Si tu as le temps, va voir le médecin.
「時間あったら、お医者さんへ行きなさいよ」
現在形や近接未来にくらべ、単純未来の文が少し確実性が低く聞こえますが、いずれも主節が直接法なので現実味があります。
この3つの時制の違いについては【未来形の意味の違い】をのぞいてみてください。
ちょっと注意です! Si 従属節には、近接未来や未来形の文は使いません。 完了のニュアンスが必要なときは、複合過去を使います。 →「理解したら、つぎの説明してあげる」 ✔︎ Si tu as compris, je t’expliquerai la suite. ✖︎ Si tu auras compris... →「宿題おわったなら、会いにおいでよ」 ✔︎ Si tu as fini tes devoirs, viens me voir. ✖︎ Si tu auras fini...
つぎは「現在の事実に反する仮定」です。
2. 現在の事実に反する仮定
* Si + 半過去 , ①条件法現在 ②条件法過去
*現在「今の事実」に反したことを仮定する文。「もし今〜だったら…」
ヒョットして!を思うと実現の可能性ゼロとは言い切れないけど、ほぼ非現実的。
① Si + 半過去 , 条件法現在
現在の事実に反した仮定で、現在または未来へ言及する表現。
Si j’avais le temps, j’irais à la piscine.
「時間があったらね、プールに行くんだけど」
(事実→時間がない。だから行けない)
Si j’étais riche, je ferais le tour du monde.
「お金持ちだったら、世界一周旅行するんだけど」
(事実→お金がない。だから出来ない)
② Si + 半過去 , 条件法過去
現在に反した仮定で、過去の結果へ言及する表現。
Si j’étais riche, je serais déjà parti en vacances.
「もし金持ちだったら、僕はもうすでにバカンスに出発してるね」
(事実→お金がない。だから出発してない)
S’il venait, il me l’aurait dit.
「彼、もし来るのなら、私にそう言っただろうし」
(事実→彼は来てない。だって私に何も言わなかったから)
3. 過去の事実に反する仮定
*Si + 大過去 , ①条件法現在 ②条件法過去
*過去「昔の事実」に反した仮定文。「あの時〜だったら…」
過去の事なので、実現の可能性はゼロ。非現実的。
① Si + 大過去 , 条件法現在
過去の事実に反した仮定で、現在へ言及する表現。
Si je n’avais pas raté mon train, je serais déjà à Paris.
「電車を逃してなかったら、もうパリに居たのに!」
(事実→あの時電車を逃した。だからまだパリにいない)
② Si + 大過去 , 条件法過去
過去の事実に反した仮定で、過去の結果へ言及する表現。
Si j’avais su, je ne serais pas venu.
「もし知ってたら、来なかったのに!」
(事実→あの時知らなかった。だから来てしまった)
おわりに
あーややこし… と言いたいところですが、ここはポジティブにいきたいです。
「Si 節」と「主節」の時制の組み合わせは、色々と可能です。要は「Si 節」と「主節」の関係がロジックであればOKなので、組み型でとらえるよりも、各節を分解して時制を理解した方が融通がきくと思います。
「Si 節」は直接法「現在 / 複合過去 / 半過去 / 大過去」のどれかです。未来形は置きません。現実的な「条件」を提示したいのか、それとも非現実的な「仮定」をしたいのか。
「主節」は色んな時制が入ります。確実性の高い過去・現在・未来の話か、実現不可能な現在への願望か、変えることのできない過去への後悔なのか。
頭では分かっていても、口から出すのはまた別で難しいですね… ちゃんとトレーニングせねば!
それではまた次回♪