フラ語の名言・名フレーズ「富とお金」編

名言で学ぶフランス語【富とお金】編

みなさん、こんにちは。

今日は名フレーズで学ぶフランス語【富とお金】編です。

 

フランス語の「富」richesse ♀リシェスという言葉は、お金や栄養素など「物の豊富さ」という物質面だけでなく、「心の豊かさ」など精神面も表現できる言葉。

今日はそんな「富」をテーマにした名言をいくつか集めました。

フランス語の勉強にもなるように、できるだけシンプルな文をピックアップしてます。

それでは、どうぞごらんください!

フラ語の名言【富とお金】編

« Il ny a que largent qui aide à oublier quon nest pas riche.»  Philippe Bouvard

『金持ちじゃないって事を忘れさせてくれるのは、お金しかない』

フィリップ・ブヴァール氏はテレビやラジオの司会など、色んな活動でかなり稼いでいるジャーナリスト。あまり好きな文意じゃないけれど、言い得て妙。

文の骨格は「Il ny a que… ~しかない」。qui 以下は関係節で largent にかかります。

ne… queしかない」
aider A à +inf.「A が~するのを手伝う」
oublier que +ind.である事を忘れる」

 « Largent ne fait pas le bonheur des pauvres. Ce qui est la moindre des choses. » Coluche

『貧乏人の幸せは金じゃ買えないよ。そんなの一番どうでもいい事だから。』

コリューシュは皮肉った表現が多いのですが、この文意はストレートにとってよさそう。

« Largent ne fait pas le bonheur. » 直訳は「お金が幸せをつくるんじゃない」

la moindre des choses何でもないこと」
moindre概念的な意味で使 petit の優等比較級」

ボリス・ヴィアンの、

« Largent ne fait pas le bonheur de ceux qui nen ont pas. »

『お金は持ってない者の幸せを作るのではない』というのもあります。

« Je suis attaché à largent. Mais largent nest pas très attaché à moi. »  Francis Blanche

『ぼくはお金に夢中だけど、お金はあんまり僕に夢中じゃないんだよね。』

単純な文体でも、十分にシャレた表現ができるんです!

être attaché à「に執着した、愛着を持った」
attacherしばる・とめる」

« En amitié, quand on sest confié ses secrets dargent, ça tourne mal. »  Jules Renard

『友情ってさ、金の秘密を打ち明けあったら、雲行きが怪しくなるんだよね』

ジュール・ルナールは19世紀末から20世紀初頭に活躍した仏作家。『にんじん』が有名。友情とお金のもろい関係を表現してます。

Ça tourne mal.状況が悪い方に向かう」
se confierお互いに打ち明けあう」

« Ma petite fille, souviens-toi que dans la vie, la seule chose qui compte, cest largent. »  Marcel Aymé

『可愛い孫娘よ、覚えておきなさい。人生において唯一大切なこと、それはお金だよ。』

 小さい子に何てコト言うんだ!て感じですが、思わずブッと笑っちゃいます。マルセル・エメは20世紀中頃に活躍した小説劇作家。『壁抜け男』が有名。

se souvenir que +ind/subj.「を覚えている」
compter「考慮に入れる・数える」

« Qui se confie au bavard et prête au prodigue retrouve son secret partout et son argent nulle part. »  Jules Petit-Senn

『おしゃべりなヤツに秘密を打ち明けたり、浪費家にお金を貸したりすると、秘密はそこら中で耳にするわ、お金はどこにも見当たらなくなるわだよ。』

19世紀に活躍したスイスの作家。情報の少ない作家で、名前もJulesJohnなど複数の表記があるもよう。

qui「~する人」celui qui の意。
se confier打ち明ける」
bavard(e)おしゃべりな」
prêter貸す」
prodigue浪費家」
retrouver再び見つける」
partoutそこら中に」
nulle partどこにも~ない」

« Il faut choisir dans la vie entre gagner de largent et le dépenser : on na pas le temps de faire les deux. » Edouard Bourdet

『人生、お金を稼ぐのか消費するのかを選ぶ必要がある。両方する時間はないからね。』

ブルデは20世紀のフランスの劇作家。たしかに必死で仕事してるとお金はたまっても、意外とそのお金を使う時間がなかったりしますね。

Il faut +infする必要がある」
gagner得る」
dépenser費やす」
avoir le temps de +inf.する時間がある」

« Ceux qui sont couverts dor ne sont pas forcément immunisés contre le risque dêtre désargentés un jour ou lautre. » Pierre Dac

『金に包まれている者は、いつの日か一文無しになるというリスクに対して、必ずしもヘッチャラというわけではない。』

ピエールダックは20世紀を代表するユモリストのひとり。これは or désargenté (dés+argent) の使い方が上手くて面白いです。いまいちピンとこない訳です、スミマセン。

couvert de~で覆われている」
or♂金」
forcément絶対に必ず」
immunisé免疫のある、平気である」
désargenté銀メッキの剥がれた、無一文の」
un jour ou lautreいつの日か」

« Quand je dis que ma richesse est intérieure je veux dire que mon argent est dans un coffre. »  Philippe Geluck

『ボクの言う「豊かさは内にある」ってのはね、ボクのお金は金庫にあるってことだよ。』

丸鼻のネコが笑わせるバンデシネ « Le Chat » で有名なグリュック。これも決して凝った文章ではないですが、美しさと生臭さの対比が面白いです。

richesse♀富」
intérieur(e)内側の」
coffre♂金庫」

« Si jétais très très très riche, je distribuerais mon argent jusquà ne plus être que très riche. Très riche, ça me suffit. » Philipe Geluck

『もしボクが ”超超超” 金持ちだったら、”超” 金持ちでしかなくなるまでお金を配りまくるね。ボクには ”超金持ち” で十分だよ。』

これもグリュックの Le Chat。生ぐさネコさん、気前の良い顔しつつもやっぱり「とても金持ち」がいいわけですねー

文の骨格は仮定法 « Si 半過去,  条件法現在 »

distribuer配る・配分する」
jusquà +inf. 「~するまで」
ne… plus que…もはやしかない」
suffire (à qn)には十分である」

« Aimer est la seule richesse qui croît avec la prodigalité. Plus on donne et plus il vous reste. »  Romain Gary

『愛することは、浪費することによって増えていく唯一の「富」である。与えれば与えるほど、貯まっていく。』

少年時代にロシアからフランスに帰化した作家ロマン・ギャリ。エミール・アジャールの名でも隠れて執筆していたため、2度ゴンクール賞を受賞していた作家です。

croître成長する」
prodigalité♀浪費グセ」
Plus…plus…~するほどますます~になる」

 

おわりに

幸せってお金だけじゃないんですけど、でもお金って大切なんですよね。” Le Chat ” のネコ流にいくと、身も心も滅ぼすほどの大金は要らないけど、気持ちよく過ごせるくらいのお金は欲しい、でしょうかね。楽しくフランス語を勉強できそうな名言に出会ったら、追加していきます。

それではまた次回♪

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