たまりにたまった旅メモを整理していて、ロワールに辿り着きました。
ロワールといえば、ルネッサンスなお城とワイン♪
ワインはカジュアルな値段で、ご飯会にも十分使える美味しいワインがたくさん見つかります。
といっても、今日はグルメ話ではなくて、【ロワールの古城】をいくつか巡った記録です。
Table des matière
ロワールの古城を巡る旅
ロワールの古城郡は、ユネスコの世界遺産に登録されています。
大西洋側はシャロンヌ・シュル・ロワールから、内陸はシュリ・シュル・ロワールまで、途中アンジェ、トゥール、ブロワ、オルレアンの街を通る、280kmに渡ります。
個人的に気に入ったお城をいくつか紹介します。
1. シュノンソー城
ロワール川の支流シェール川の上に立つ、凛とした姿が美しい城。歴代の城主は女性で、ディアーヌ・ド・ポワチエ、カトリーヌ・ド・メディシスなど。
そしてルイーズ・デュパンによる啓蒙主義者たちのサロン時代を経て、第1次大戦時には病棟、第2次大戦では非占領区域への通路としても使用されました。
残っているダンジョンからもうかがえる様に、中世時代の水車場あとに建てられた城です。トレードマークである川に架かるギャラリー部分は、まずディアーヌが橋を建設し、後にカトリーヌが橋の上にギャラリー部を付け足しました。
夕暮れ時に見た、川に架かる古城の優雅な姿は、予想してた以上に美しく印象的でした。
2. シャンボール城
パリから車で2時間。5440haのパリほどもある広大な敷地に、ルネッサンス期の王フランソワ1世(1494-1547)が、狩猟期を過ごすために建てたシャンボール城があります。
ダ・ヴィンチの設計とも言われる二重らせん構造の階段がとりわけ有名で、城内には部屋440室、暖炉282基、階段77本もあります。
大きさの割に繊細さも持ち合わせた美しい城なのですが、建物の立地条件や気密性の悪さから、住居としては使い勝手がイマイチで、歴史的にはずっと無人状態です。
お城の訪問はできれば、朝の体力のあるうちをお勧めします。私は午後の最後に見学しましたが、既に疲れていたこともあり、お城のサイズを見た途端、回れ右して帰りそうになりました。。。
3. アゼルリドー城
16世紀前半に、フランソワ1世の財政監督ジル・ベルトロの妻フィリパが先導して建てた城。ロワール川の支流アンドル川の沼地に、ピロティと呼ばれる杭の上 (高床式) に建設されています。
しかし、ベルトロの金融横領スキャンダルを機に、建設は途中で頓挫。城にしては珍しいL字型なのも、実は未完成の賜物です。
木々に囲われたプロムナードの先に見えてくる城の表情や、水辺に佇む後ろ姿に美を感じる城で、上品で奥ゆかしいといった言葉が似合う、日本人好みの城ではないかと思いました。仏人にも隠れ人気な城です。
4. アンボワーズ城 /クロリュセ城
↑ロワール川を見下ろす高台に立つアンボワーズ城は、ルネサンス期の歴代国王の居城です。フランソワ1世の在位時にはレオナルド・ダヴィンチを呼び寄せ、お城と地下道で繋がっている近所の館、クロリュセにダヴィンチを住まわせます。
この地で晩年を過ごしたダヴィンチは当初、アンボワーズ城庭園の胸像のある場所に埋葬されましたが、後に城の改修にともない庭園チャペル内に移されます。
↑クロリュセ城はダヴィンチの発明物の展示など、見学の趣向が凝らされています。晴れた日には、手入れされた庭の散策がとても心地よく、楽しい時間が過ごせます。
5. ユッセ城
シノンへ続く大きな森を背に、支流アンドル川のほとりに立つ、美形の城。シャルル・ペローの童話「眠れる森の美女」のモデルの館だけあって、漂う雰囲気はメルヘンチック。
庭はヴェルサイユ宮殿庭も手がけたフランス式造園の巨匠ルノートルの設計で、スッキリとまとめられています。こんな豪華な城が私邸だなんてね、驚きです。。。
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シャンボールやシュノンソーといった有名な城は、トゥールからオルレアンの間に多くあります。ですが個人的には、自然公園区域に属するアンジェからトゥール間の方が、緑が豊富で街は中世色が残っていて、旅景は断トツに美しいと思いました。シノン周辺はまた来たいと思った場所です。
お城を訪ねるハッキリとした目的があるなら別ですが、何となくの訪問であれば、欲張らずに2城くらいでも十分に満足いくと思います。私の場合は3つ目くらいですでに満腹感がありました(笑)。
それとまたワインの話ですが、ロワールでは城だけでなく、ワインも楽しんでみてください。ソミュール、シノン、ブルグイユ、ソンセールなど。白はもちろん、赤も口当たり軽めでとても飲みやすいです。ワイン製造蔵に立ち寄って試飲してお買い上げもいいですね♪
それではまた次回♪