みなさん、こんにちは。
今日はフランスのレストランで、食いしん坊のために考案されたデザート「カフェグルモン」のお話。
日本育ちの私は、メイン料理の後にデザートを食べるという習慣は、全くありませんでした。
甘党より辛党なのもありますが、立て続けにそんなに食べられるか!というのが本音です。
しかし、フランスのレストランでは、最後にデザートを頼むが普通。(まあ頼まない人もいます)
なので何度か「メイン + デザート」を興味本位でやっていると、習慣とは恐ろしいもので、慣れるんですね、お腹と頭が。
挙げ句の果て、最後にひとくち甘い物がないと、食事が締まらなくなります。
砂糖は中毒性があると言われるように、どんどん食いしん坊になって、あれもこれも味わいたい。
おまけにフランスには、そんな人に打ってつけの画期的デザートがあるんです。
そう、それが「カフェグルモン」です。
大成功を収めたデザート「カフェグルモン」
(左上から反時計回り)
ムースオショコラ
パンナコッタの赤いベリーソース添え
エスプレッソ
洋梨タルト
「カフェグルモン」とは「エスプレッソ1杯 + ミニスイーツ数種盛り」のワンプレートデザートのこと。
長い歴史があるのかと思いきや、じつは2000年ごろ、パリのチェーンレストラン発祥の、比較的新しいアイデアなのです。
以前からパーティー用などに、一口サイズの「Petits fours プチフー」や「Bouchées ブシェ」があったので、ミニサイズ自体は珍しいことではありません。
でもこの「カフェ付きミニスイーツ盛り」または「ミニスイーツ付きカフェ」というコンセプトが大当たりし、アレよアレよという間に広まって、今では多くのレストランでメニューの常連になりました。
「お得感」がヒットの決め手
(左上から反時計回り)
ココナッツアイス
フォンドンオショコラのクレームオングレーズ添え
エスプレッソ
クレームブリュレのシャンティ添え
5人に1人は注文すると言われる「カフェグルモン」ですが、なぜこんなにヒットしたのかというと、、、
① アレもコレも食べたい食いしん坊の欲求を満たせる。
② デザートとカフェを別に注文するよりも、値段が少々お得な場合が多い。基本みんな「お得」 に弱い。
③ そして「カフェはデザートの後」という習慣が強いフランスにしては珍しく、カフェとケーキが同時に出てくるのが便利。
などが理由として考えられています。
「カフェグルモン」が出た当初は、レストランが自家製デザートを披露する目的が大きかったそうですが、それが大ヒットとともに、冷凍ミニスイーツを仕入れて提供する店が多くなったのも事実なようです。でももちろん、手作りするこだわりのレストランもあります。
スイーツ好きを満足させるこのデザート。フランスに来たら、食後のデザートに、カフェの時間に、ぜひ注文してみてくださいね。
それではまた次回!
Le Figaro Économie- Le «café gourmand» en vogue
france inter- Décollage immédiat- Le Café gourmand