フランス映画【モンテーニュ通りのカフェ】あらすじ感想

 

夢のある、パリのスノッブな一面をのぞくにはモッテコイの作品です。

大感動をよぶストーリーではないけれど、色んな形の人生の『決断と成功』が詰まっています。観終わると心がホッコリしますよ。

パリの空気を味わいながら、心地よく観れる映画です。

【モンテーニュ通りのカフェ】

原題 《 Fauteuils d'orchestre 》

監督  ダニエル・トンプソン
出演       セシール・ド・フランス 
     ヴァレリー・ルメルシエ 
     アルベール・デュポンテル 
     クロード・ブラッスール 

公開年  2006年
上映時間 106分
ジャンル ドラマ・コメディ
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あらすじ

舞台は、高級店が立ち並ぶパリ8区、モンテーニュ通り

有名ピアニスト (デュポンテル)は、大ホールで燕尾服を着てコンサートをすることにイヤ気がさし始め、病院や刑務所で演奏活動をすることを夢見る。

テレビの連ドラで人気の女優 (ルメルシエ)は、映画デビューすることを夢みる。

初老の富豪 (ブラッスール)は、人生かけて集めた思い出の美術作品コレクションを、競売にかけて売り払う準備をすすめる。

幼少から祖母に育てられた二十歳のジェシカ (ドフランス)は、パリでの生活に夢見て田舎から上京し、モンテーニュ通りの高級カフェ《バー・デ・テアトル》で働くことになる。

そして、とある夜。最期の燕尾服でのピアノコンサート、思い出のコレクションを売りさばく競売、映画出演のチャンスがかかった舞台公演、が一斉に催される。カフェを中心に人々の生活が交わる様を描く。

感想

いい映画でした。超感動するようなストーリーではないのに、観たあと心が温まってる不思議な作品です。

コメディっぽく会話で笑わせる場面あり、ホッコリ温かい場面あり、心にひびくセリフあり( ←コレけっこうドラマ系作品では大事)。

 

特に、ジェシカの祖母のセリフは良いです。作品中、ポロポロと素敵なセリフを残してくれます。

彼女の最後の言葉『リスクを冒すことが必要なのよ、それで私は素晴らしい人生を得たわ!』大好きです、この言葉。これがこの作品のテーマです。

 

大コンサートホールでブルジョワな人たち相手に、燕尾服でピアノ演奏することに疑問を持つピアニストのジャン・フランソワ。彼は、病気の人や子供たちの為にピアノを弾きたい。そのために、今までの輝かしいキャリアを捨てる勇気を持つ。

連ドラ女優は、キャスティング中の映画監督の前でさえ迎合せずに自分の考えをはっきりと述べて、夢の映画出演をゲットする。

田舎娘は、男子しか給仕に雇わない高級カフェに雇ってもらうことができる。

色んな『成功』が詰まっている洒落た作品です。

 

作品のテンポは、ほとんど中弛みすることがなく、サクサクと鑑賞できます。

キャスティングも豪華。助演脇役に至るまで、ハズレがなかったです、主役ジェシカを除けば…

 

私は彼女だけがどうしても馴染めませんでした。この女優さん、キレイだしナチュラル感があって可愛いんですが、な〜んか違和感がありました。おまけに見ててイラッ💢とする時が…

主役としての彼女の演技と役の位置づけが、中途半端だったのでしょうか。彼女が、ピアニスト・老富豪・連ドラ女優たちの各ストーリーを結ぶ導線的な役柄のため、主役であるのは分かります。それにしてはインパクトが弱く、宙ぶらりん感が満載でした。

その点をのぞけば、総合評価は高い作品です。

 

おまけ

 

ジェシカの祖母役をしたスザンヌ・フロン。彼女は、この映画の撮影が終了してすぐ、87歳で亡くなります。実質この作品は、彼女へのオマージュとなりました。

そしてピアニストの実在モデルは、フランソワ–レネ・デュシャーブル。彼は13歳でパリ国立音楽院を首席で卒業した超天才。華々しいコンサーティストとしてのキャリアを築きます。しかし、ある日の演奏会。協奏曲を弾いてる途中で、そのキャリアに終止符を打つことを決意。クラシック界のアカデミックなスタイルに疲れ、自分のやりたい形の音楽をしていくことに喜びを見つけます。