気になってしょうがない風景
昔、カリブ海を旅したときのこと。
船の甲板でぼんやり海を眺めていたとき、可笑しな光景が目に飛び込んできた。
周りに何もない、広大な海にいきなり、ぷっかりとビーチだけが浮いている。
よく見ると、家と庭とビーチバレーのネットみたいなのも見えるではないか。
一体このオモチャみたいな景色は何なんだろう。
当時はGPS機能付きカメラなど持ってなかったので、残念ながら今となっては、この島の位置は特定できない。
サン・マルタンとプエルトリコの間のどこかだったとは思うが、おそらく大海に逸れたプライベートアイランドだったのだろう。
住所はどうなってるのか、どうやって木を植えたのか、潮には飲まれないのか、つぎつぎと疑問が湧いてくる。
色んな忘れられない写真というのはあるけど、この風景だけは十数年経った今でも、思い出したら夜も眠れないほど気になってしょうがない。